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スタンダード会員限定ADRの現場から 話し合いでトラブルを解決 88 敷金診断士 (6) 喫煙と壁紙・クロスの原状回復費用

住宅新報 2019年10月15日 号 8面

連載: ADRの現場から

資格・実務
大谷昭二理事長

大谷昭二理事長

 18年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立し、20年4月1日から全面施行されます。この法律により、望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、マナーからルールへと変わります。このような社会の変化もあり、今や喫煙者は多数派ではなく少数派へと変わってきていますが、いまだにタバコの喫煙を原因とするヤニ汚れの壁紙・クロス張り替え費用については、退去時精算でトラブルが多く発生するケースとして挙げることができます。

 最近では、「タバコを吸うことの何が悪い」というような主張をする人はあまりいません。「タバコを吸ったのだから、黄ばみ、においのついた壁紙・クロスの張替え費用を自分が負担しなければならないのは当たり前」と考える人が多くなっています。しかし、このような人々でもトラブルを起こしてしまうことがあります。

 一般的に、壁紙・クロスの経過年数(耐用年数)は6年とされており、6年間住んだ場合は、借主が壁紙・クロスの原状回復費用を支払う必要はありません。仮に3年間住んだ場合は、張り替え費用の半額を借主が負担するケースが多くなっています。一方、契約書には「室内でタバコを吸った場合は、壁紙・クロスの張り替え費用を借主が負担する」と定めている場合があります。では、入居1日目からタバコを吸い、6年間吸い続けた場合の借主の負担金額はどうなるのでしょうか。

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