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プレミアム会員限定不動産現場での意外な誤解 賃貸借編122 「1年未満」の賃貸借を期限付の契約にできる?

住宅新報 2019年10月15日 号 8面

連載: 不動産取引現場での意外な誤解

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 Q 前回、期間が「1年未満」の建物賃貸借契約を締結した場合には、「期間の定めがない」契約を締結したものとみなされるということでしたが(借地借家法29条(1))、その「期間の定めがない」というのはどういうことなのでしょうか。

 A 「期間の定めがない」というのは、文字通り、期間を定めていないということですから、いつまで経っても期間が満了せず、契約が終了しないということです。したがって、そのような契約を終了させるには、貸主からは、「正当事由」を具備した解約の申し入れを6カ月前までにするしかないということです(借地借家法27条、28条)。

 Q それはおかしいですね。期間が「1年未満」の契約をしたということは、1年未満の「期限」を定めて契約をしたということになるのではありませんか。

 A それがそうはならないのです。

 Q どうも納得がいかないのですが。

 A それは前回申し上げた「一時使用目的」の賃貸借と、この期間が「1年未満」の賃貸借を混同しているのではありませんか。もし、この「1年未満」という期間の定めが、「一時使用目的」のための期間の定めであったとすれば、それは前回申し上げた「期限付き」の賃貸借ということになりますので、その期間の満了をもって契約は終了します。

 Q 「一時使用目的」とは、どのような契約のことをいうのでしょうか。

 A 「一時使用目的」の賃貸借というのは、あくまでも「一時使用」のための賃貸借です。そのためには、契約の内容が間違いなく「一時使用」のための契約であるということが契約書上にも明らかになっており、かつ、実体的にもその借主の目的がその契約期間内に達成できるというものになっていなければなりません。

 この点について、最高裁は、次の判断基準を示しています。「賃貸借の目的、動機、経緯、期間、建物の種類・構造・規模、使用状況、賃料の額、契約書上の記載内容、その他諸般の事情から、賃貸借契約を短期間に限り、存続させる趣旨のものであることが客観的に判断されるかどうかがその判断基準となる(最判昭和36年10月10日)」。

渡邊不動産取引法実務研究所

     代表 渡邊 秀男

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