再エネで議論 ドイツと日本を比較 RESA
住宅新報 2019年10月15日 号 5面

ドイツ在住の村上敦氏が講演
エネルギー問題をテーマとした「第5回リーサ・フォーラム」が10月10日、東京・大手町で開かれた。ドイツ在住でジャーナリストの村上敦氏が「ドイツのエネルギー戦略と、我が国での取り組みの方向について」と題して講演した(写真)。
ドイツの再エネ電力普及、自動車のEV化、建物省エネ化という3つの対策について紹介するとともに、それぞれのテーマにおける日本の現状、ドイツとの考え方の違いなどについてジャーナリストの視点を交えて詳細に語った。
考え方の違いの一つとして注目されたのが「再エネ電力にしても迷惑施設であることに変わりはないが、その施設を誰が所有しているかは日本とドイツで大きく違っている」(村上氏)点だ。
ドイツでは再エネ電力を所有しているのは、一般市民が32%、農家が11%、自治体が10%、地域の中小企業が13%で、全体の3分の2が大資本ではない地元の人たち。それに対し、日本では再エネの発電事業者は施設の県外が78%で、大企業が中心となっている。
村上氏によると、「ドイツ人は嫌悪施設に対する拒否反応は日本人以上に強いが、どうしても必要なものであれば、せめてその所有は自分たち、若しくは自分たちの利益代表者でなければならない」という考え方が強いという。確かに日本とは大きな違いだ。
村上氏は「日本では再エネ電力というとクリーンなイメージがあるが、中には施設の建設によって環境破壊が進み、地域住民が悲鳴を上げている例もある」として、その実態も紹介した。その背景として「再エネ施設には現地を見ずに利回りだけで出資する投資家が多い」とも指摘した。
講演終了後は、リーサフォーラム恒例の講師と参加者らによるディスカッションが行われた。





















