大幸住宅設立50周年 林良和社長に聞く 人材の多様性が活力に
住宅新報 2019年9月17日 号 5面
――社長に就任して約5年。現在の心境は。
「私は大学で生物学を専攻したが、社会も企業も成長し続けるためには多様性が重要だ。企業でいえばその多様な人材による総合力をどううまく発揮していくか、そのための仕組みづくりが欠かせない。私は入社(03年)以来、経営陣の一人としてそうした社内体制の整備に努めてきたが、この5年間はその総仕上げとして位置付けることができるのではないか」
――具体的な成果は。
「業務の効率と生産性向上に欠かせなかったソフトの導入と継続的改善、IT化の徹底と共に社員の仕事に対する評価の仕方を一新し、モチベーションが高まるようにシステム化・ルール化したこと、会長が熱心に取り組んできた社員教育の制度化などだ」
――社員教育の制度化とは。
「マネージャークラスには部下や新入社員向けのセミナーを企画させ、年間1コマ以上は自ら講師となって実践させている。人に教えることで、その知識を磐石なものにすることができるからだ」
――不動産会社のコンプライアンス体制が社会問題化しているが。
「残念ながら未だに悪質な企業による事件や、国民の信頼を裏切るような問題が生じている。法律的なグレーゾーンが多いのもこの業界の特質かもしれない。私の個人的意見だが、行政は入り口や規制を厳しくして真面目な企業のコストをアップさせるよりも、罰則を強化して悪事を起こした企業は徹底的に排除するほうが業界の発展につながると思う」
――進化のための自然淘汰を促すということか(笑)
「コンプライアンスに対する意識が〝法令順守〟にとどまっていたら、今の時代あまり意味がない。例えば、『地主に(収益性が落ちるなどして)アパートを売らせたら我々の失敗』という言い方があるが、とにかく私たちの仕事は顧客利益第一が大原則。そういう理念が大幸グループ全社に満ちていれば、社員にとって会社が〝生きやすい場〟となるし、我々の顧客(家主や借主)にとっても心地良いパートナーになれる」
――100周年に向けてはどんなビジョンを。
「まずは、グループ全体で100名体制が一つの目処になる。そこから先は、会社全体の総合力をどうつけていくかだが、人材の多様性を進めていくためにはトップダウンではなく、ボトムアップ型の組織にし、常に社内を活性化していくことが重要になる」
――林会長は、全日理事長をはじめ様々な団体の発展に貢献されてきているが。
「来年は民法の大改正がある。業界に与えるインパクトは大きいし、不動産会社の説明責任や顧客への誠実性、リスク回避のための慎重さなど様々な責務が課されてくる。当然、業界が発展していくために本当に大事なものは何かを見極め、貢献していけるよう努力していくが、正直今は会社のことで頭が一杯なので(笑)、これからも公職関係は会長に頑張ってもらう」























