シェアハウス 国際交流型に架ける夢(中) ボーダレスハウス代表取締役 李成一 入口での理解必須 信頼が生み出す良質な運営
住宅新報 2019年8月6日 号 5面
若者を中心に新しい住まいの形として定着しつつあるシェアハウス。18年に発覚した「かぼちゃの馬車問題」で逆風のように見られがちな当業界ではあるが、入居希望者側のニーズは変わらず高いといえる。
そんな当業界では、近年様々なコンセプトを持つ物件が増加している。音楽やスポーツなど「共通の趣味」をシェアする物件や、ITエンジニアや起業希望など「共通の目的」のもとに集う物件など、まさに多種多様である。その中でもこれからも普遍的なテーマとなるのが、まさに「外国人との共生型」シェアハウスである。
4月に外国人労働者の受け入れについて「改正出入国管理法」が施行され、今後も在日外国人の増加が予想される。新たに日本で暮らす外国人に対して、安心できる住まいを提供することは、我が国の今後の大きな課題であり使命でもある。
「外国人共生の国際交流型」シェアハウスの当社が、運営面において重視していることは何か。1つは、入居する前の「入口」へのこだわりである。いかにコンセプトに共感した入居者が集い、共通認識をもって生活できるか。大切なのが「入居審査」である。
こだわる審査
勤務先や収入、保証人など一般賃貸の項目とは異なり、シェアハウスで大切なのは入居者のパーソナリティそのものである。海外からの直接希望者が多い当社では、入居審査はSKYPE(オンライン通話)で1時間ほど対話を通じて行っている。
言語面の難しさを理由にあいまいにせず、入居者の希望動機や住まいへのニーズを正しく把握し、一方で運営者側のポリシーへの理解と共感を得る。この「審査」が最大のポイントである。入居後のルール違反などのトラブルを未然に防ぐためにも、この「入口」へのこだわりが最も大切だ。
運営面でもう1つ重視されるべき要素、それが「運営者と入居者の関係性」である。
設備および清掃面の維持、ハウス内のコミュニティ促進など、シェアハウスの運営では入居者自身の協力と主体性が求められる。だからこそ入居者との良好な関係性が大切である。シェアハウスを〝経験の場〟として捉えている当社では〝脱運営会社〟というモットーを掲げている。
ただの〝管理会社〟ではなく、入居者に寄り添い彼らの日本での生活や経験、そして人間的成長をサポートするという姿勢。外国人入居者の中には3カ月などの短期留学生も多い。短い期間だからこそ、濃密かつ最高の交流体験を提供したいという思いで業務にあたっているのである。そのスタンスが入居者との信頼を生み、結果、入居者も協力的かつ主体的にハウスの改善や促進に取り組む、これがシェアハウスの特徴である。
この関係性をもとにした良質な運営こそが、入居者満足につながり、次の口コミを生み、集客力のあるブランドへと成長させていくのである。
り・せいいち=04年3月近畿大学卒業。同年4月機械系商社(株)ミスミに入社。11年(株)ボーダレス・ジャパンに入社。17年同社シェアハウス部門を分社独立しボーダレスハウス(株)の代表に就任し今に至る。























