NPO法人日本不動産カウンセラー協が研修会 MaaS、不動産への影響大きく オフィスや住宅との相性よく グーグルがトロントへまちづくり提案
住宅新報 2019年8月6日 号 4面
研修会は、牧村和彦計量計画研究所理事兼研究本部企画戦略部長と、日高洋佑MaaS Tech Japan社長の2人の講師を招いて「MaaSインパクト都市問題・地方創生の課題を解消する巨大技術革新の衝撃」と題して講演したもの。日高氏は、実務家の立場からマースが実現した後に不動産業を含む産業へどのような影響を与え、各産業がどう取り組むべきかを解説した。
牧村氏は、マースが都市の抱える課題を解消し、都市のデザインを変えていくと指摘した。具体的には、自動運転が普及した20年後は駐車場の機能や役割が変わると予測。新たな駐車場の機能や、付加価値、都心部の有効活用や新たな都市開発など駐車空間がリデザインされるとし、海外の事例などを紹介した。
オフィス、住宅のデザインでは、駐車場縮小を前提としたオフィスデザインやマース付き住宅、配車ラウンジ付き集合住宅など新モビリティ対応住宅が普及。日本では、住宅面積の拡充や共有スペースの充実、駅からの距離による資産価値の変化などを予想した。英国やスウェーデンで建設中のマース付き賃貸住宅などの事例も紹介した。
エネルギー特化ではない新たなモビリティによるスマートシティの事例は、グーグルによるカナダ・トロントへの提案などを示した。グーグルの提案は、21年の実現を目指したもので、1500ページのレポートとして公開されている。世界のモデルとなる都市革命、「Society5.0」のフラッグシップを展開するとした。
講演のまとめとして、モビリティと建物、インフラなどが一体化し、モビリティ革命が不動産を大きく変えると結んだ。
日本企業も実証実験相次ぐ
日本の住宅・不動産大手もマースの取り組みを開始している。三井不動産は、世界初のマースのプラットフォーム「Whim(ウィム)」を展開するフィンランドのMaaS Global社に出資した。19年中に、首都圏で交通事業者などと連携した実証実験を予定している。三菱地所やJTB、ZMPなど7社は、11月に自動運転タクシーと空港リムジンバスを連携したマースの実証実験を予定。大和ハウス工業と日本工営は、共同で2月16日~22日、自動運転によるコミュニティ内移動サービスの実証実験を「緑が丘ネオポリス」と「松が丘ネオポリス」(兵庫県三木市)の一部で行った。























