日本シェアハウス協会 全国開業応援事業がスタート 設立10周年記念座談会 (中) グローバル化時代を担う「国際交流型」
住宅新報 2019年7月2日 号 5面
(先週からつづく)
司会 それでは次に、ボーダレスハウスの李成一社長にお話を伺います。
李 弊社は国際交流をテーマにした多国籍コミュニティシェアハウス、名付けてボーダレスハウスを運営しています。現在、東京都内に68棟、関西地区に8棟、韓国に23棟、台湾に20棟、計119棟を運営中です。6月と7月は関西で更に2棟増え121棟になります。
司会 すごい数ですね。しかも勢いがある。いつから事業を始めたのですか。
李 08年からです。当時は外国人が日本に来て、一般の賃貸住宅を借りようとしても家主に断られてなかなか住むことができませんでした。シェアハウス市場でもそれは同じでした。そこで、我々はただ外国人のために住まいを提供するということではなく、日本の若者たちに一人でも多く〝異文化交流〟という体験をしてもらえる家をシェアハウスという形態で実現できないかと考えました。
司会 なるほど。山本会長、まさに逆転の発想ですね。
山本 同時に民間交流の一端にもなります。
司会 でも、日本の若者はあまり外交的ではないとも聞きますが。
李 まったくそんなことはありません。皆さん、すごく積極的です。ボーダレスハウスは外国人と日本人との比率を半々にするようにしていますが、弊社の事業が拡大しているということは、外国人と接したいと思う日本の若者がそれだけ増えている証拠です。
更に英語圏だけでなく、ヨーロッパやアジア圏などの外国人も多くなってきていて、ハウス内のカルチャーミックスが実現しています。まさに、多国籍交流ができる居住形態を日本と世界の若者たちに提供していることになります。
司会 外国人観光客だけでなく、日本に定住する外国人が増えていることもよく知られています。それだけ日本が経済的にも外国人の力を必要としているということでしょうね。
李 そうした中で必要なのは、彼らと共生していくという考え方です。今後ますます外国人が増えていきますから、お互いを理解し地域レベルで良質なコミュニティをつくっていかなければ外国人が来なくなってしまいます。今こそ真の多文化共生社会を実現しなければなりません。そのためにも、異文化の環境下でお互いに直接交流し合うという場所が必要不可欠ではないでしょうか。
司会 ありがとうございました。シェアハウスの時代的役割がますます大きくなってきていることがよく分かりました。 (次週につづく)
【座談会出席者】
山本久雄氏=一般社団法人日本シェアハウス協会会長 >田中宗樹氏=同協会副会長・オンコ(株)社長 >響城れい氏=同協会理事・(株)ダブルビーイング社長 >
李 成一氏=同協会東京都新宿区支部長・ボーダレスハウス(株)社長 >司会=本多信博(住宅評論家・住宅新報顧問)























