最新技術インタビュー 諸岡正義氏 執行役員ゼンリン・プロダクト事業本部長 地図から広がる可能性
住宅新報 2019年5月28日 号 6面
――地図を3Dに。
「そもそも当社の3D地図データは、カーナビゲーションシステムで利用され始めた。ゲーム業界の要望が高まり、それを超える勢いで建設業界からも求める声が広がり、注目度が高まった。以前は当社独自のフォーマットで顧客にとっては使い勝手があまりよくなく、当社にもロスコストが発生しがちだった。顧客側の利用ソフトに最適化できるように改善して利便性を高め、今回のオンラインサービスの提供となった」
――オンラインで。
「専用サイトを通じ、従来の区画単位でなくピンポイントに必要な範囲を指定し、ダウンロードしてもらえる。軸となる建築物件の顧客側で用意する画像データと合わせ、その周辺環境の街並みを3D画像にする。建築や再開発計画、マンション販売の訴求時などに利用されている。周辺環境画像を顧客側が作成する人件費や作業時間を抑え、設計意図を伝えやすく、見る人のワクワク感を醸成すると評価を得ている。今後はハウスメーカーにも有用なシステムにしていきたい」
情報を重ねる
――伝わりやすい。
「地図技術を通じて円滑なコミュニケーションや意思伝達、業務効率化を支援することは、当社の役割にあり、『GISパッケージ不動産』のサービスも、その一つ。住宅地図やブルーマップ、用途地域、路線価、衛星画像などの情報をパッケージングした。一つひとつの情報を個別に確認していた手間をなくし、クリック一つで、これら情報を重ね合わせて見ることができる。検索機能を備え、距離や面積の計測も容易で、物件調査などに利用されている。これもクラウドで提供し、タブレット端末でも閲覧できる。3年ほど前からは、導入先が急速に増え始めている」
細かなニーズに
――導入先が急増。
「クラウドの利便性を皆さんが感じてきた背景もある。使いやすく便利で手放せないとの声が届く。このパッケージサービスは、企業規模の大小や地域性も関係なく、浸透してきている。3D地図でも今後一層、高機能化させていく。建物の高さや築年数、構造などの情報を入れるなど、各社の業務内容に沿った細かなニーズに対応させたい。一方的な提供でなく、使い方も提案していく。当社の地図サービスによって、業務の効率化だけに留まらない、可能性の広がりを感じてもらいたい」
























