紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 499 家主さんからの面倒な依頼 着信履歴に驚かされて
住宅新報 2019年4月23日 号 7面
電話が受けられない状況で携帯をマナーモードにしていたら何件かの着信記録があった。その中に(登録してある)立川警察の番号があった。
メッセージも残っているようだったので聞いてみることにしたのだが、正直、怖かった。家賃を昨年の1月から16カ月も滞納していて契約解除を通告している老夫婦が当社を恨む遺書でも残して自殺でもしたのか…、それとも、入居者の誰かが事件を起こして逮捕されて、事情聴取に応じてくれ、ということなのか、いずれにしても警察からの電話なら用件はろくなものではないだろうなと、おそるおそるメッセージを聞くと拍子抜けするものであった。
スマホを忘れて
流れて来たのは当社の管理物件の家主さんの声。「店の前まで来たんだけど留守みたいで、どれくらいで帰ってくるかなあ。ずっと待っているから」とのこと。それが何で立川警察からなのか。後で分かったことだが、店の前まで来たものの、携帯を家に忘れてきて公衆電話も見かけないし、近くの交番で電話を貸してもらって掛けたらしい。私は「携帯が壊れたのか、いよいよスマホに替えないとダメか」と思ったが、なるほど、それで立川警察だったのか。だが、もし携帯の故障というなら本当に立川警察から掛かってきていたのかもしれないから、立川警察にも電話してしまった。相当に待たされて、「今、掛けた者が見当たりませんね。何かあればまた掛けるでしょうから、ご協力よろしくお願いします」とのこと。そりゃあそういうことになるもの。
10年分の契約書
家主さんの用件は、「親や姉の代から今まで確定申告を一度もしてなくて、『このままだとドーンと滞納分の延滞利息まで請求が来ることになるから、一度きちんと申告したほうがいい』と息子に言われたのだけど、うちで契約書が見当たらないから、10年前くらいまでさかのぼってコピーをもらえないか」というもの。当社では過去の契約書は30年前の分から保管してあるが、古いものは段ボールに詰め込んである。入居者の入れ替わりもあったから、そこから該当する契約書を探し出してコピーするのは大変な作業だった。簡単に依頼するが、こういうのが無償なのはつらい。
(坂口有吉不動産・社長)























