不動産現場での意外な誤解 賃貸借編118 保証会社の保証システムはこれでよいか?
住宅新報 2019年3月26日 号 32面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 賃貸借契約のような継続的な契約の保証人になるということは、その改正法の規定(465条の2)にもあるとおり、保証する債務が特定しないために非常にリスクが高く、そうなると、これからは個人の保証人のなり手がいなくなるのではないでしょうか。
A その通りです。したがって、これからは法人保証すなわち賃料保証会社の保証が中心になると思います。とはいえ、保証会社としても無限に保証するわけにもいきませんので、おのずからその保証に限度を設けることになるでしょうし、現在もそのようにしていると思います。
Q ということは、保証会社も今後は「極度額」を定めるということでしょうか。
A そのようになると思います。その理由は、保証会社が保証する場合に、保証会社がその求償のために個人保証人を求めることが多いことから、そのための規定として、改正民法がそのような法人保証をする場合に「極度額」を定めることを義務付けたからです。つまり、改正民法が保証会社保証に関し定めたのは、その求償のための個人保証人を保護するための規定として、保証会社が個人保証人を求めたときは、そのための保証委託契約において「極度額」を定めなくてはならなくなるので(改正法465条の2(2))、それを受けて、保証会社と貸主との間の保証契約においても「極度額」を定めておかないと、保証会社はその求償のための権利を行使することができないと定めたからです(改正法465条の5(1))。
Q それは、個人保証人にとって随分助かる規定ですね。
A そう思います。しかし問題は、そのための個人保証人が実際にいるのかということです。したがって、これからは保証会社はその求償のために個人保証人を求めるのではなく、あくまでも保証料の範囲内で事業が成り立つように、保証システムそのものを改めていく必要があるということです。そのためには、保証料の見直しのほかに、敷金や更新料なども含めた総合的な保証システムの再構築ということを、貸主も含めて業界全体で考えていく必要があるのではないでしょうか。
渡邊不動産取引法実務研究所
代表 渡邊 秀男
























