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スタンダード会員限定三井不動産、街づくり型で物流施設を整備 保育所や緑地を地域に開放

住宅新報 2019年2月26日 号 4面

マンション・開発・経営
  • 三木孝行 常務執行役員ロジスティクス本部長 みき・たかゆき 1960年生まれ、58歳。84年九大法卒、三井不動産入社。08年商業施設本部アーバン事業部長、12年同物流施設事業部長、15年執行役員ロジスティクス本部長、17年に現職。福岡県出身

    1 / 2三木孝行 常務執行役員ロジスティクス本部長 みき・たかゆき 1960年生まれ、58歳。84年九大法卒、三井不動産入社。08年商業施設本部アーバン事業部長、12年同物流施設事業部長、15年執行役員ロジスティクス本部長、17年に現職。福岡県出身

  • 「MFLP日野」の敷地に設置された認定保育所

    2 / 2「MFLP日野」の敷地に設置された認定保育所

 ――物流施設の整備に地域貢献の視点を持ち込んだのは?

 三木 弊社は12年に物流施設事業に進出した。15年に竣工した大規模物件「MFLP日野」は、元々敷地が住宅地に隣接していた。従来、物流施設は住民にとっては好ましくない施設であるため、地域全体の価値が上がるような取り組みをした。

 弊社は(物流事業に関して)後発組。そこで地域とうまく融合できるような施設ができないかと考えたことが最初だった。街づくり型物流施設は、入居企業にも地域受けもよかった。

 「MFLP船橋」と「MFIP羽田」で、本格的な街づくり型物流施設に取り組んでいるのは、日野に続く街づくり型の開発をできないかと考えていたのが発端。18年に公表したグループ長期経営方針「VISION2025」の中で〝街づくりの一層の進化〟を掲げており、これにも合致していた。

 弊社の街づくりに関しての知見を物流施設事業にも生かしており、最大の差別化になっている。

 ――街づくり型の効果は?

 三木 やはり、地域の方に評価して頂けることと、入居企業からの受けのよさだ。

 開発許認可を得る場合にも行政の理解を得やすい。また、地域貢献をしている物流施設に入居したいと思う企業も多い。18年度上期までに竣工した物件は、入居稼働率が100%になっている。

 旗艦物件に関しては、緑地空間の整備に加えて、保育施設やカフェテリアも併設するなど開かれた物流施設の開発を進めていく。日野にも認定保育所があり、施設の従業員と地元の方の双方の利用を想定していたが、実際は地元の方の利用が大半を占め、地域に貢献できている。

 また、大型の施設は地域に1000人近い雇用を生み出す。職住近接の流れの中で、周辺住民の方が働ける施設となり、実際、日野や船橋は近隣の方が多く勤務している。

 ――街づくり型はBTSとマルチテナントのどちらが適しているか。また、既存施設の改修は?

 三木 街づくり型は敷地に余裕がある大型の施設でないと難しいので、(複数の企業が入居する)マルチテナント型が向いている。

 既存施設は、敷地面積の関係で物理的に厳しい。街づくり型では、初期段階から緑地空間など地域の価値を高める共用施設を計画する必要があり、そのためにマスタープランを作成する。既存施設にはマスタープランがない。

 緑地以外では、備蓄倉庫や非常用発電設備の設置、免震構造を採用している。これらを考えると、既存物件を街づくり型に改修するのは難しい。

 ――街づくり型の課題は?

 三木 整備にコストがかかるという点だ。そのため、採算を意識しながらも、コスト以上に魅力的な施設にする必要がある。また、物流施設の性質上、トラックの出入りがあるので、近隣への路上駐車を防ぐために、トラック待機所を広くつくるなど地域への配慮をしている。

 ――街づくり型の今後の展望は?

 三木 一定規模以上の施設では、周辺の方も利用できる様々なサービスがあってよいと思っている。今後も、地域の価値が上がっていくような物流施設を積極的に展開していきたい。

 展開は、住宅地や駅から徒歩圏のエリアになる。用地は、その地域で歴史がある企業が所有している土地を開発することもあり、施設の共同事業者として参画してもらうこともある。地域の魅力を高める提案をして、用地を取得することが多い。

 地域の魅力を高めるという意味では、外装のデザイン性にもこだわっている。施設のエントランスも弊社のマンションを手掛けるデザイナーが担当している物件もある。今後は、安全に配慮しながらになるが、緑地を活用したイベントなどソフト面も充実していきたい。

 【ロジスティクス事業の概略】12年に物流施設事業本部が発足。15年にロジスティクス本部として独立し、16年に三井不動産ロジスティクスパーク投資法人が上場。18年8月時点で、開発・運営施設数は33棟、総延べ床面積約290万m2となった。

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