紙上ブログ 不動産屋の独り言 489 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 双子の部屋探しに四苦八苦 どう説明したらいいのやら…
住宅新報 2019年2月12日 号 7面
先日、お客様の紹介で双子の兄弟の部屋探しを引き受けた。兄弟の仲はよく、どちらも独身だが、一緒に暮らすのではなく別々の部屋で探してほしいとのこと。まず一方から始め、次にもう一方と考えていたが、それが難しい。なぜなら2人の希望がダブるからだ。同じマンションに2部屋の空室があれば簡単だと思われたが、「同じマンションは嫌だ」と2人とも言う。「職場も一緒だから、帰ってきてまで近くにいたくない」とのことで、その気持ちはよく分かる。
常識が不足
それで、片方は当社の募集物件、もう一方は他社の管理物件で案内すると、どちらも気に入ってくれて申し込みが入った。だが、そこからが大変だった。幼いころ、両親が離婚して施設に入り、その後に全くの他人の家族に別々に養子縁組されて育ったからか、一般的な社会常識がない。 私に「銀行に契約金を振り込みに行くのに免許証とか銀行印は必要ですか」と聞く。驚いて、「そんなもの必要ありません。ただ、10万円を超える金額だとATMでは数回に分けないと振り込めないので、窓口で手続きしてください」と言うと、「それはどうやるんですか」と更に聞く。丁寧に一から教えたが、振り込まれた金額は端数を繰り上げて万単位になっていた。























