紙上ブログ 不動産屋の独り言 478 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 退去した中年女性との絆 〝将来〟を前向きに提案
住宅新報 2018年11月20日 号 7面
以前、こちらの記事で書いた当社の管理物件に入居しているAさんから退去の連絡があった。中年の独身女性で、今は親1人子1人の状態。近くに別々のアパートを借りていて、年老いた母親の介護もあってずっと独り身でいた。当社の管理物件に入る際、仲介業者から「先々は当社の売買の部署で持ち家を購入して頂くかと思います。短期で退去するかもしれません」と正直に打ち明けて頂いているし、その業者の賃貸部の責任者とは仲が良いから、「Aさんは当社にとっては賃貸のお客様です。売買に関してはそちらのお客様なので売買物件を当社で紹介することはしません」と宣言していた。だが、思ったより長く入っていた。
定期借家に引っ越し
そのAさんから「月曜日の夕方5時頃に伺ってもいいですか」とのこと。来店して頂き、夜9時頃まで話し込んでしまった。売買物件が見つかったのかと思っていたらリノベーションした貸家に引っ越すとのことで、1階にも2階にも台所とバス・トイレが付いている二世帯住宅のような造り。6年間の定期借家になるから家賃も安く抑えられている。「その物件はAさんにとってドンピシャリの物件だと思います」と伝えたらホッとした表情。だが「定期借家の6年間のうちに売買物件を探そうかな」と言うので、私はそれには反対した。























