バリューアップに全国の鑑定士の声 共用への転用に活路 限界を危ぶむ指摘も
住宅新報 2018年10月2日 号 4面
区分所有マンションに対しては、「共用部に若者を支援する各種施設や高齢者向けのコミュニケーションルーム等を設けるべき。建物に活気をもたらし間接的な利益を生む」(北海道)、一方で中古マンションの在庫が増えていることを踏まえて、「管理組合が買い取り、カラオケや麻雀ルームといった楽しめる共用空間に改修するのも一案」(神奈川県)といった共用部の活用に期待する声が聞かれた。
オフィスビルについても「極端なフリーレントに応じるよりも、空室は喫煙所や仮眠室、大型ビルなら託児所やペットの預かり所などの共用扱いとして他の貸室の効用を高める」(東京都)や、「オフィスビルがレンタル倉庫として利用されるケースが増えている。ホテル不足を背景に、オフィスビルの宿泊関連施設へのコンバージョンも見られる」(大阪府)といった用途の転換を促す声があった。
そうした中で、「空き家、空きビルの増加は地域経済衰退の象徴になりかねない。バリューアップも商店街や町内会などの地域コミュニティの意向を踏まえる意識が重要」(埼玉県)。「ネット通販が全国に拡大し、地元商業機能の回復を図るよりも住宅用途への転用を促すほうが望ましい」(三重県)という厳しい見方もある。更に、空洞化が進む地方都市では、「そもそもテナントビルの借り手がいない。崩落などの危険性が高まる既存ビルを『誰がいつ解体するのか』が大きな問題」(北海道)と限界を指摘する意見も聞かれた。(カッコ内は各鑑定士の事務所所在地)





















