マン活に励む管理組合~良好なコミュニティの秘訣~ ファミール伏見(2) 京都市伏見区 価値を保つ秘訣 大規模な耐震改修
住宅新報 2018年9月4日 号 6面
連載: マン活に励む管理組合
管理組合は区分所有者、自治会は賃借人を含む全居住者で構成。そこから管理組合の階段理事14名を含む約40人の理事を選出し、管理組合に1人の理事長と2人の副理事長を、自治会に正副会長1人ずつを選任します。さらに理事会の下には次の3つの委員会を設置し、管理組合と自治会運営に当たっています。
(1)建物・施設の工事関連や財務・決算の報告を行う「管理委員会」
(2)ゴミ収集や防犯といった日常生活支援などを行う「生活環境委員会」
(3)自治会活動全般を担う「行事委員会」
現在、管理組合の理事長と自治会の会長は田村さんが兼務し、各メンバーは3つの委員会に横断的に関わっています。
建物や施設に関する問題と自治運営の課題を同時に把握できるこの体制について、副理事長の西海さんは「非常に効率的でデメリットなど感じたことがない」と話します。実際、「一昨年度と今年度に、4分の3以上の賛成を要する特別決議が必要な工事(住戸玄関扉の取り替えとエレベーター5基の改修)を行ったが、細かな説明が住人全体にスムーズに伝わり、何の問題もなく運ぶことができた」そうです。
これから先を見据えて、田村さんたちが目指すのは大規模な耐震改修です。 「このマンションには全戸に1つずつ20m2ほどのトランクルームが用意されていて、主にそれらが配置されている1階はピロティ構造になっているのです。販売当時はセールスポイントだったかもしれないが、耐震上はよろしくない」と田村さん。住人の高齢化もじわりと進んでいるそうで、「今の体制のうちに課題となる大きな工事はやり切ってしまい、寿命をあと50年延ばして100年マンションにしたい」と未来を展望します。
西海さんは「改修案を作成したうえで住人の意見を聞きたい。きちんとした計画さえ提示できれば合意形成は難しくない」と確信しています。
築45年が経ったいま、マンションの価格は新築時の約1.5倍になり、「リフォームの仕様によっては2倍以上でも大丈夫」と不動産仲介業者が太鼓判を押すほどに。
「自治会は人の絆を深める組織。一方、管理組合は建物を維持する組織。この2つが一緒に行動することで、より住環境の整った、資産価値の高いマンションにすることができるのだと思います」と田村さん。その言葉には、長い間マンションを支えてきた自負と、100年マンションに向けての揺るぎない意志が感じられました。
(取材年月:17年07月)
【マンション概要】
建物名/ファミール伏見▽所在地/京都府伏見区▽階数/11階建てなど▽総戸数/280戸▽竣工年/72年(昭和47年)築▽管理形態/全部委託(決定は理事会)▽管理会社/三菱地所コミュニティ(株)▽総会開催/5月▽役員数/42人▽役員任期/1年

























