前回紹介したフォーラムでは、「成年後見人」についても話題になりました。今後、認知症の増加と共に、成年後見人の需要が多くなりますが、それに応えていくのは大変です。
成年後見人には、財産管理と、生活・療養看護という2つの役割がありますが、財産を管理するスキルと、日常生活のサポートや看護の知識の両方を兼ね備えている人は、なかなか見つかりません。また、成年後見人自体が高齢の方が多く、後見人の方が先に亡くなってしまう心配もあります。 それに対して、管理会社には、財産管理、生活・療養看護、両方の専門家を抱えているところも多いので、マンション住民の成年後見人に、管理会社という法人がなる選択もあるとの話が出ました。成年後見人が決まらずに困った体験を持つ理事長からは、それは管理組合にとってありがたいことだとの発言が。
実際に、現場での日々の見守りに力を発揮できる管理会社は、今後、居住者からの要望があれば、成年後見人になることも考えられる…と思いました。後見人には、区分所有者の代わりに管理組合の重大な意思決定の場で議決権を行使する場面もあります。管理組合をよく知っている成年後見人であれば、管理組合にとってもプラスのはずです。
でも、必ず出るんだろうな~。そんなことをしたら、管理会社が自分の都合のいいように、議決権を行使したらどうする?という議論が…。 そもそも、建て替えに賛成か、反対かというような場面で、どちらが本人の財産の保護になるのか…なんて簡単に判断できることじゃないですよね。そのへんは、例えば、大多数の組合員が賛成する方に一票を投じるというような、何らかのガイドラインが必要かもしれません。
管理会社の新たな価値
管理会社は、まだ高齢居住者の対応にコミットしていませんが、高齢化が進んだマンションで本当に求められていることに対して、管理会社の持つスキルや立場を効率的に発揮できるサービスを考えれば、それが、新たな管理会社の価値をつくるかもしれません。
それには、管理組合側も、高齢化の進展に伴って、どのようなことが起こるのか、それが個人の問題では済まないことを認識し、関係者全ての力を合わせて取り組んでいく覚悟が必要です。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
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