イエステーション 第15回全国大会に400人 「250店舗体制へ」 人材採用・育成に注力、関西支部も
住宅新報 2018年6月19日 号 7面
売買仲介専門のフランチャイズ事業を展開するイエステーション本部(東京都新宿区、井上洋社長)は6月12日と13日、北海道札幌市で第15回全国大会を開催した。全国の加盟店から約400人が参加した。今年は同FC創設者・藤本隆氏の退任に伴い、同氏の創業の地で開催となり、「変革」をテーマに掲げた。
第1部では冒頭、井上社長が代表就任のあいさつと17年度の本部収支報告を行い、「全国の営業担当者1人当たりの買い集客数は9件と例年並みに対し、売り集客数は6.4件で受託率平均も下がっている。仲介手数料は1人当たり年間1700万円と悪い数字ではないが、空中戦による結果と捉え、今後の効果検証や差別化が必要」と語った。
セールスコンテストの表彰では、17年秋の総合部門でハーバーエステート(新潟県新潟市)の佐藤圭将さんが、18年春の総合部門でも同社の八幡雅貴さんが1位を受賞した。また、「現状維持は後退」という成長マインドを掲げる同FCで最も権威のある「ダーウィン賞」は、アドレス(福島県いわき市)の高尾昇社長が受賞し、「02年の加盟時は社員5人、売り上げ3900万円だったが、今ではグループ会社を含めて社員82人、売り上げ15億円に成長した。藤本前社長をはじめ、震災時にお世話になった支部や全国の加盟店のおかげで今がある」と感謝の思いを語った。
第2部では、藤本氏が基調講演を行った。イエステーション設立の経緯や、同志を意味する「フェロー」(加盟店の呼び名)との関係性など自身の半生を振り返りながら、「ステージが変われば目線が変わるため、初志貫徹にこだわらず、『まずやる、失敗から学ぶ』を心掛け、戦う人であれ」とエールを送った。
第3部では17年のゴールドチーム賞が発表された。これは4~6人の営業担当者と事務員を含めたチームを表彰するもので、年間の仲介手数料総収入1億円もしくは100契約を選考基準として設定。更に、計画的に数字を作り出せる仕組みや人材育成など同FCの成功モデルとなるフェローを総合的に判断して授与するもの。ノミネートされた19社の中からハーバーエステートが受賞した。また、17年の年間最優秀社員表彰も同社の菊地平佑さんが受賞した。
フェロー参画型は不変
結びに、井上社長は今後の方針を発表した。「イエステーションの最大の強みは、加盟しているフェロー同士の絆だ。フェロー参画型のFCとして発足した創業時の思いは変わらず、『1社は全社のために、全社は1社のために』を推進する。また、ブランディングを強化し、2年後の全国大会を250店舗体制で迎えたい」と指針を示し、その実現のために教育システムの構築を優先課題に掲げた。
具体的には(1)社員採用・育成の支援強化、(2)買い集客・売り集客支援、(3)スケールメリットを生かした外部サービス会社との提携、(4)関西支部の発足、(5)フェロー参画型FCを原動力にしたプロジェクトや委員会活動などを行う。更に本部機能として、広報部門の立ち上げに向けて推進していく考えも明かした。
なお、同FCでは全国大会を「お客様に喜んでもらいたい」等の意味を込めたイメージキャラクターの鯛にちなみ「全国タイ会」と呼んでいる。
イエステーション本部社長井上洋氏に聞く 組織の〝見える化〟を推進
6月の全国大会を前にイエステーション本部の新社長に就任した井上洋氏。創業者から承継した経営哲学と新たな取り組みについて聞いた。
承継と改革は――。
イエステーションの最大の強みは、フェロー参画型のFCとして、フェロー自身が連携して互いに学ぶ横のつながりだ。「全国の加盟店のための本部」という位置付けはこれからも変わらない。一方、これまでは創業者(藤本隆前社長)による地域戦略のノウハウの共有が中心だったが、〝目に見える〟商品・サービスを充足する。FCの認知度向上に必要な投資を惜しまず、まずは200店舗体制を目指したい。
具体的な取り組みは――。
人材の採用や育成ができるFCを目指す。17年度に本部主導で取り組んだ合同求人などを継続し、社員が辞めない組織づくりに努める。売買営業者が契約部分にかけられる時間は2割程度だ。調査や書類作成など業務部分の工数削減に寄与する仕組みをつくり、本業に専念できる時間を増やすことで成約率の向上に努めたい。更に異業種との業務提携も推進し、インスペクション関連では設備保証サービスを今秋までに具体化していく。また、経営改善を目的としたイベントを開催し、FCをPRしていく。
自身が描くリーダー像と中長期目標は――。
創業者はカリスマ的なリーダーシップを発揮したが、私は社員の力を引き出せる組織づくりに努めたい。本部を企業化していく中で現在の10人体制から20人、30人と増やし、本部社員のビジョンが描ける環境を整備していくことも重要課題だ。17年度は年間仲介件数8000本だったが、19年度までには年間1万本を達成したい。私の代では、エリア性にこだわりながら加盟店舗450店舗体制を目指す。


























