紙上ブログ不動産屋の独り言455 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 住人の同僚から電話 管理物件でまさかの孤独死か
住宅新報 2018年6月5日 号 7面
ある日曜日の午後、いつものように店番をしていたら携帯が鳴った。見ると、知らない番号からだった。電話に出ると、「すみません、そちらの管理物件を借りているMさんと連絡がとれないんです。今日、皆で会う約束をしていて、待ち合わせ時間になっても現れません。Mさんは連絡なしで約束を破る人ではないし、アパートを訪ねたら自転車もある。駐車場には車もあるから部屋にいるのではないかと思うのですが。一昨日、体調が悪いと言っていたので心配なんです。見に来て頂けないでしょうか」とのこと。女性の声で、憔悴しきっている様子。
優良な入居者
どうやら休みに職場の同僚が集まって飲み会をすることになっていたようだ。Mさんは家賃も前月の20日には振り込んでくるし、何のトラブルも起こさない超優良入居者である。こんな入居者ばかりなら管理会社は楽ができていいと思えるほど。間違っても約束をすっぽかすような人ではないが、年齢は還暦に近い。体調が悪いと聞いていたら同僚が心配するのも無理はない。私もちょうど2年前に別のアパートで孤独死を体験している。その時の部屋の様子が頭をよぎって、「万一の場合には警察を呼んで自分たちが第一発見者にならないようにしなければ」とか、「家主さんにどう報告するか」など考えながら、すぐにアパートに駆け付けた。
























