地方で根強い需要
東日本大震災や熊本地震の影響で、和瓦の需要は減少傾向にあります。全国規模で見ると、現時点では戸建住宅のおよそ半数が和瓦ですが、建て替えや葺き替えで再度和瓦が使われるケースは少なく、減少に歯止めがかからない状況です。特に、都市部では建築デザインそのものが洋風化しているため、和瓦を使うケースの減少は顕著です。しかし、地方都市や農村部では建築スタイルとあいまって、根強い需要があります。瓦自体も軽量なものが開発され、施工も葺き土などを使わない、釘やフックを使った乾式工法が主流になり、耐震性は大きく向上しています。
一般には和瓦と言いますが、正式には「粘土瓦」と呼ばれます。粘土を型枠に固めて焼成したものが粘土瓦です。JISの区分によれば、製法によって「釉薬(ゆうやく)瓦」「いぶし瓦」「無釉(むゆう)瓦」の三種類があります。いぶし瓦は成形・乾燥・焼成されたのちに、密閉された無酸素状態で火入し、還元反応によって表面に銀色の炭素被膜を形成させる製法です。堅牢性・耐寒性・質感に優れています。釉薬瓦は成形・乾燥後に釉(うわぐすり)を掛けて焼成したものです。無釉瓦は素焼き瓦とも呼ばれ、全く釉を使用していませんが、酸化第二鉄や二酸化マンガンを練りこんで、独特の発色をさせる練り込み瓦もあります。

























