マン活に励む管理組合 ~良好なコミュニティの秘訣~ リガーレ日本橋人形町(1) 東京都中央区 防災を担う 対策マニュアルを作成
住宅新報 2018年5月15日 号 6面
連載: マン活に励む管理組合
「リガーレ日本橋人形町」は、再開発事業によって建てられた高層マンションです。39階建て335戸という大規模マンションとしては珍しく、マンション単独での自治会が作られておらず、地元の人形町一丁目町会に所属しています。
前回ご紹介した神田祭に対する町会と管理組合の取り組みだけでなく、防災においても共同で様々な活動を行っています。3年前には、東京消防庁による「第10回 地域の防災防火功労賞」の最優秀賞にも選ばれました。
地下鉄の路線が交差する人形町は、商業ビルが林立し、昼間は会社員や観光客などでにぎわいますが、夜になると急に人通りが少なくなります。そのため、大規模な災害が発生した場合の地域の防災力が以前から懸念されていたのです。
今から20年ほど前、リガーレ日本橋人形町を中心にした人形町の再開発に当たっては、目標の一つに、「安全で安心して暮らせるまち 防災性に優れた空間の創出」がありました。
そこで、リガーレ日本橋人形町の設計段階では、まず、最新の耐震構造建物とすること、震災時には地元のために、防災拠点としての機能を発揮できる設備を備えることを決定しました。
屋上に緊急用のヘリポート、地下2階には、非常用エレベーターで各階へ貯水を運搬できるように工夫した受水槽を設置しました。他にも、自家発電設備や居住者用の非常備蓄、各拠点階(1階防災センター、15、20、30、35階)には、緊急脱出時などに使う破壊器具などのレスキューキャビネット、また、31の店舗などが入るアネックス棟には、町会と合同で使える防災倉庫を備えたのです。
ハード面としては、当時考えられる限りの設備を備えたリガーレ日本橋人形町。ソフト面への取り組みは、入居直後から現在まで、継続的に行われています。まずは、入居1年後に理事会の下部組織として防災委員会を立ち上げました。
その翌年には中央区の支援制度を利用して、震災発生時の対策マニュアル「リガーレ日本橋人形町震災時活動マニュアル」を作成。作成に当たっては、居住者の実態を把握するためにアンケートを実施し、昼夜の在宅率、災害時にサポートが必要になる人の割合、居住者の中に医者や看護師といった専門家がどのくらいいるのか、といった詳細な情報も盛り込みました。
また、高層棟であるA棟では、5階ごとに設置した拠点階に階別の安否情報シートを作成して、それを防災センターで集約。非常時であっても、マンション全体の状況が素早く把握できる仕組みが出来上がっています。
(取材年月:17年5月)
【マンション概要】
建物名/リガーレ日本橋人形町▽所在地/東京都中央区▽階数/39階建▽総戸数/335戸▽竣工年/07年(平成19)年築▽管理形態/全部委託▽管理会社/鹿島建物総合管理(株)▽総会開催/6月▽役員数/12人▽役員任期/1年(再任を妨げない)

























