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プレミアム会員限定ニュースが分かる! Q&A インスペクション説明義務化の今 各社、関連サービス提供続く 実務課題はこれからか

住宅新報 2018年4月24日 号 18面

連載: ニュースが分かる!Q&A

売買・賃貸仲介

 デスク(以下A) 今月から改正宅地建物取引業法が本格施行され、インスペクション(建物状況調査)の説明義務化が始まった。

 記者B(以下B) ええ、宅建業者は既存建物の取引業務において、媒介契約締結時と重要事項説明時、売買契約締結時という3つの場面でインスペクションが登場することになりました。

 A 同じくこの4月には「安心R住宅制度」もスタートしているし、近年の住宅に関する「フローからストックへの転換」という社会背景に対応した施策だ。

 B はい。しかし、インスペクションの実施自体が義務化されたわけではなく、宅建業者に追加された業務はインスペクションに関する説明やあっせん、報告、書面への記載など。まずはインスペクションというものの存在や内容を売主と買主、宅建業者に理解浸透していくことを重視し、その先に不動産取引に関わる人々の間にある情報格差を解消し既存住宅市場の活性化につなげたい考えのようです。

 A インスペクションを実施した場合、買主にとっては購入する住宅の正しい情報を基に検討できる点はメリットだ。売主にとっても、買主の検討期間の短縮や成約につながれば価値がある。更に、売主、買主双方が納得の上での契約となれば、宅建業者にとっても取引後のクレームなどリスク軽減につながる。

 B ただ、「あっせん」に関しては、インスペクションの実施に向けた具体的なやりとり(調査費用見積もり、売主への調査実施の意向確認など)が含まれます。調査費用に関して相見積もりの依頼が想定される上、あっせんを受けた場合でもその調査費用などの説明を踏まえて調査を行わないという選択も起こりえます。

 A つまり、徒労に終わるということだな。現状では宅建業者はあっせんに関して「自らあっせん先を探す」「外注サービスを利用する」「あっせんしない」などいくつかの選択肢があるわけだが、各社の動き出しはどうだろうか。

 B 例えば、大京グループの大京穴吹不動産はグループ会社と連携し、4月から「無償インスペクション付き仲介サービス『住まいるチェック』」の提供を開始しています。対象となる物件や査定額、契約形態などに条件はありますが、全国で対応。同社が仲介する中古マンションの売主に、インスペクションの無償実施を行うほか、既存住宅売買瑕疵保険への加入可否の調査と判定、設備機器の動作確認など中古マンションの売買をトータルで支えます。

 A 調査を実施するのは大京リフォーム・デザイン一級建築士事務所。国内トップのマンション供給・管理受託を誇る同社グループの強みを生かしたサービスだな。

 B 事業者の業務負担を軽減する動きも顕著です。例えば、住宅アフターサービス事業を行う日本リビング保証は、2月から仲介事業者が無料で利用できるあっせんツールの提供を開始。簡単な登録手続きのみで同社をインスペクションの実施者としてあっせんできる上、顧客ニーズの高い設備点検やハウスクリーニングなど既存住宅の不安解消サービスも同時に案内できます。あっせん後は、顧客自身でのウェブ申し込み、決済が可能となり仲介会社の負担はなく、4月以降問い合わせ件数が伸びているといいます。  

 また、アットホームも全国の同社加盟・利用不動産店からの依頼を受け付け、インスペクションを行う検査事業者の手配を行う新サービスを開始しています。こちらも既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士による調査となるため、一定の要件を満たす調査結果が得られれば、既存住宅売買瑕疵保険へ加入することもできます。

 A なるほど。各流通団体が行う講習や提携サービスなどを含めて、インスペクション関連のサービスの増加は確かだな。だが、制度の適切な理解や実務運営が問われるのはまさにこれからだ。取引現場で生じる課題や対応について引き続き取材を進めていくように。

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