昨年末、理事会で理事長の解任ができるという最高裁判決が出ました。今後、理事長に問題があった場合、理事会の多数決で理事長から平理事にできるということに争いがなくなりました。
でも、理事長解任には相当の事情があるはずです。それを組合員に説明しないでいいのか気になります。それに、怒り心頭の元理事長が理事として残っている理事会は正常に運営できるのでしょうか。
これに関しては、理事長を解任したい側と、退任を迫られる理事長側、両方から深刻な相談が寄せられています。
理事長を解任したい側の理由は、「理事会の許可なく勝手に契約しようとする」「他の理事の話を聞かない」「暴言を吐く」「特定の業者と癒着がある」などです。では、なぜその人を理事長に選んだのかと聞くと、「狭い理事会の中で立候補した人にダメとは言えない」「あんな性格とは知らなかった」…と。
逆に、理事長退任を迫られる側の理由は、「前理事会の嘘を発見してしまい契約書に印を押さないから」「修繕委員会が勝手にコンサルに発注するのを止めたから」「自治会に助成したお金の使い道を確認したから」「管理会社の変更を検討しようとしたから」などが返ってきます。不正やなれ合いを変えようとしたところ、周囲から圧力が掛かっているというのです。退任を迫られた理事長は、「知ってしまった以上、このままやめる訳にはいかない」「人格攻撃の怪文書が配布されて名誉のためにもやめられない」といいます。その一方で、「やめてしまって、こんなマンションは引っ越そうと思う」という方もいます。
ルール化する
こうなるのを防ぐには、まず理事長を安易に選ばないこと。そして、解任する場合はその理由を組合員に明らかにするルールが必要だと思います。そのためには、理事会運営をチャックし、総会で報告する役割の監事にがんばってもらいたいと思うのですが…。
そもそも理事と監事の役割の違いが分からず、最初の理事会の中で役員の互選で監事を選んでいるケースも多い。そこから変えないと…という意見が出ました。判例から学ぶ以前に、その基本からか~と、ちょっとため息が出ました。
でも、公正な管理組合運営は全ての基本ですから、頑張って伝え続けなくちゃと気を取り直しました。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
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