紙上ブログ不動産屋の独り言442 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 受験の春、憂鬱は不動産会社も 身勝手な客に本音言いたい
住宅新報 2018年3月6日 号 7面
普段仲良くしている同業者から、今年、某一流国立大学を受験する高校生とその親から当社の入居者募集物件に申し込みをしたいとの連絡があった。ただし、条件付きで、落ちたらキャンセルする、とのこと。つまり、「今のうちから良さそうな物件を押さえておいて、合格したら借りるが、不合格なら違約金など発生することなく無条件でキャンセルさせろ」というもの。合格発表は3月9日だから、1カ月もの間、他からの問い合わせにも「一応申し込みが入っていて、結果は3月9日にならないと分かりません」と伝えなければならなくなる。第一、そういう人間は他社でも同様に当たるだろうから合格しても借りてくれない可能性がある。全く信用などできない。
借り手市場といえ
担当者にその旨を伝えて、柔らかく断らせて頂いた。確かに、家主さんも私も早く決まってくれることを願っているが、そういう不確かな話だと受けられない。合格するかどうかだけでなく、そんなふうに自分が得することだけしか考えないようだと、仮に合格して入居したとしても、後から勝手なことを言いそうで怖いものがある。これがもし、「物件を止めて頂いている間の家賃はきちんと支払います」と言ってくれていたなら家主さんに相談することもできるが、「落ちたら無条件でキャンセル」というのでは、リスクは家主さんと不動産屋に押し付けられることになる。いくら「借り手市場」だと言っても、相手があることなのだから最低限の気配りは必要。悪いのは親なのだろうが。
























