太陽光発電については消費者トラブルが多く報告されており、その大半が「販売方法」や「契約・解約」に関するものといった設置者と事業者間で起こるトラブルである。
太陽光発電関連事業者にはより一層のコンプライアンス意識を持って業務に臨んでいただきたいと切に願うが、設置者と近隣住民という住民同士のトラブルも決して少なくはない。
太陽光発電において使用する太陽光パネルは反射光を作り出し、これが住民同士のトラブルの元となる。
横浜市在住のA氏が新築物件の切妻屋根(三角形の屋根)の北面に太陽光パネルを設置したところ、A氏宅の北側に位置するB氏宅の2階と窓に反射光が当たるようになった。 B氏は生活環境の悪化を理由に、A氏に太陽光パネルの撤去と損害賠償を要求。A氏がB氏に詳しい状況を聞こうとしてもB氏は常に激高した状態で「迷惑だ、撤去しろ」の一点張りで話をすることができない。
A氏も迷惑をかけてしまっているのだという認識があり、何とか解決に向けた話し合いをしたいと思っていたところ「太陽光発電アドバイザー」資格者のC氏に相談を持ち掛けた。
C氏は詳細な状況把握が必要としてB氏へのヒアリングを実施。第三者であるC氏にはB氏も冷静に対応をしてくれた。
C氏が聞くところによるとB氏宅には決して1年を通して反射光が当たるわけではなく、春分の日には計2時間程度、夏至には反射光なし、秋分の日には計1時間程度、冬至の日には計30分程度であることが分かった。また、C氏がカーテンを閉めることによる回避措置を実施しているかを尋ねると、これも行ってはいないとのことだった。
ここで、C氏は過去の太陽光パネルの反射光に関するトラブルの判例から、専門家として客観的な見解を伝えた。 その内容は、B氏の状況はただちに「受忍限度(これ以上は我慢できないという限界点)」を超えるものではないと共に、カーテンによる回避措置をとっていないことからも、A氏の落ち度は重篤なものであると認められる可能性は少ないということ。
するとB氏は、実は生活に対する実害はそう多くなく、太陽光パネルを設置するにあたり、自分に事前の通知がなかったことに腹を立てていたことを打ち明けた。C氏はこれをA氏に伝え、A氏がB氏に謝罪をすることでこのトラブルは解決した。
住民同士でのトラブルは「感情」が起因するものも多くある。この種のトラブルを解決するには、裁判よりもじっくりと当事者の話を聞き、どうして欲しいのかを打ち明けてもらうのが効果的である。
●法務大臣認証ADR機関 一般社団法人日本不動産仲裁機構 電話03(3524)8013
●「太陽光発電アドバイザー」資格実施団体 特定非営利活動法人日本住宅性能検査協会 電話03(5847)8235

























