東商リサーチ 17年不動産業倒産件数 2年ぶり前年比下回る
住宅新報 2018年1月23日 号 5面
東京商工リサーチはこのほど、17年(1~12月)の「不動産業の倒産状況」をまとめた。それによると、倒産件数は279件(前年288件)で、2年ぶりに前年を下回った。過去20年間で見ても、15年の273件に次ぐ低水準だった。
月次ベースで見ると、17年8月以降は5カ月連続で前年同月を下回っていた。金融機関が中小企業の計画変更要請に柔軟に対応していることや、低金利を背景として不動産投資が伸びていることが影響した模様。
負債総額は1400億4400万円(前年比29.0%減)で、こちらも2年ぶりに前年を下回った。小規模倒産(負債5000万円以上1億円未満)は54件(前年38件)で前年よりも増えたものの、大型倒産(同10億円以上)が減少(28件→23件)したため。
倒産件数を業態別で見ると、不動産取引業が165件(前年比1.2%増)、不動産賃貸業・管理業が114件(同8.8%減)だった。
原因別では、「販売不振」が140件(同9.6%減)で全体の半数を占めた。次いで「既往のシワ寄せ(赤字累積)」が48件(同2.0%減)、「他社倒産の余波」が39件(同34.4%増)だった。
形態別では「破産」が220件(同8.3%減)で最多だったが、同じ清算型の「特別清算」が43件で前年比1.5倍に増えた。
東京商工リサーチでは、事業再生を目的に収益性のある事業と不採算事業を分離して、別会社に事業譲渡した上で会社を解散し、負債を抱えたまま清算するケースが多く見られるとしている。更に、17年の不動産業の倒産は2年ぶりに前年を下回ったが、業界内では規模や地域などで業績の二極化が広がっているとの指摘もあり、小規模事業者を中心に「息切れ倒産」が増える懸念は払しょくできないという。





















