2017宅地建物取引士受験セミナー (44)
住宅新報 2017年9月19日 号 8面
【問題5-16】
宅地建物取引業の免許(以下、この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)免許を受けようとするA社に、刑法209条(過失傷害)の罪により、罰金の刑に処せられた者が監査役として在籍している場合、その刑の執行が終わって5年を経過していなくても、A社は免許を受けることができる。
(2)業務停止処分に違反して宅建業を行ったことを理由に、4年前に宅地建物取引業の免許を取り消されたB社の政令で定める使用人であった者は、免許を受けられない。
(3)業者C社の取締役が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員であることが判明し、宅建業法の規定により免許を取消され、その取締役も退任したが、当該取消しの日から5年を経過しなければ、C社は免許を受けることができない。
(4)法定代理人が刑法第247条の罪(背任罪)を犯し、罰金に処せられ、その執行が終わった日から5年を経過していない場合の未成年者D(営業に関し成年者と同一の行為能力を有する)は、免許を受けられない。
【問題5-17】
宅地建物取引士(以下「取引士」という)Aが、甲県知事から宅地建物取引士証(以下「取引士証」という)の交付を受けている場合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)Aが、乙県知事に対し登録の移転の申請とともに取引士証の交付を申請したとき、Aは、従前の取引士証と引き換えに新たな取引士証を交付される。
(2)Aが、取引士証の有効期間の更新をしなかったときは、取引士証を甲県知事に返納しなければならず、返納しない場合は甲県知事によりAの登録が消除される。
(3)Aは、事務禁止処分を受けた場合、宅地建物取引士証をその交付を受けた都道府県知事に速やかに提出しなければならず、提出しなかったときは、10万円以下の過料に処せられる。
(4)Aが事務禁止処分を受け、その期間中にAの申請により登録消除された場合に、Aが乙県で取引士試験に合格しても、当該期間が満了しないときは、乙県知事の登録を受けることはできない。
【問題5-18】
営業保証金(以下、Aとする。)と保証協会制度(以下、Bとする)の異同に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。
アAは主たる事務所の最寄りの供託所に供託するが、これはBの弁済業務保証金も同じである。
イ支店を増設した場合、Aは開業前に供託しなければならないが、Bの弁済業務保証金分担金は増設した日から2週間以内に保証協会に納付すればよい。
ウ一部の事務所を廃止した場合、超過分の営業保証金の取戻しには公告が必要であるが、超過分の弁済業務保証金の取戻しには公告は不要である。
(1)一つ (2)二つ (3)三つ (4)なし
【問題5-19】
宅地建物取引業者Aが、Bから所有地の売買の媒介の依頼を受け、Bと媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
(1)媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、当該媒介契約の目的物である宅地について、売買の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告しなければならない。
(2)媒介契約が一般媒介契約である場合、Bに交付すべき書面には、媒介契約の有効期間、解除及び報酬に関する事項を記載しなければならないが、指定流通機構への登録に関する事項は記載しなくてもよい。
(3)媒介契約が専属専任媒介契約である場合、Aは、契約締結の日から7日(契約締結の当日及び業者の休業日を含まない)以内に、依頼された宅地につき所定の事項を、指定流通機構に登録しなければならない。
(4)媒介契約が専属専任媒介契約である場合、AB間の合意により、当該媒介契約に係る業務の処理状況を、Aは1週間に1回以上、書面ではなく口頭により報告できる旨を約したときは、その約定は無効である。
【問題5-20】
マンション(区分所有建物)の貸借の媒介をする場合に、宅地建物取引業法35条の規定に基づき重要事項として説明しなければならない事項は、いくつあるか。
ア共用部分に関する規約の内容
イ専用使用権に関する記録の内容
ウ管理が委託されている場合の管理先の氏名、住所(法人の場合は、その商号、名称、主たる事務所の所在地)及び管理の内容
エ専有部分の用途等の制限に関する規約の内容
オ石綿の使用の有無の調査結果が記録されているときは、その内容
(1)一つ (2)二つ (3)四つ (4)五つ
【問題5-16】 正 解 (1)
(1)は正しく、正解。
刑法209条(過失傷害)の罪により罰金に処せられても、免許の欠格要件に該当しない。A社は免許を受けることができる(宅地建物取引業法5条1項3号の2.7号)。(2)は誤り。
法66条1項8号・9号(不正免許取得等)を理由に免許の取消しを受けた法人の役員であった者は、取消しの日から5年間免許を受けられない(法5条1項2号)が、政令で定める使用人であった者は、免許を受けられる。
(3)は誤り。
暴力団員である取締役が退任すれば、C社には、免許の欠格要件に該当する役員や政令使用人がいないことになる。したがって、その取消しの日から5年を経過しなくても免許を受けることができる(法5条1項3号の3、7号)。
(4)は誤り。
営業に関し成年者と同一の行為能力を有する未成年者は、その者が免許欠格事由に該当しなければ、免許を受けることができる。この場合、法定代理人の免許欠格要件は問題にならない(同法5条1項6号参照)。
【問題5-17】 正 解 (2)
(1)は正しい。
登録の移転に伴う新たな取引士証の交付は、従前の取引士証と引き換え交付される(宅地建物取引業法22条の2第5項、同法施行規則14条の14。
(2)は誤りで、正解。
取引士は、登録が消除されたとき、または取引士証が効力を失ったときは、速やかに、取引士証を交付した都道府県知事に返納しなければならない(同法22条の2第6項)が、未返却は、登録の消除事由ではない。
(3)は正しい。
設問の場合、速やかに提出しなければならない(同法22条の2第7項)。提出しなかった場合は、10万円以下の過料に処せられる(同法86条)。
(4)は正しい。
事務禁止処分を受け、その禁止期間中に本人からの申請により登録が消除され、当該期間が満了しないときは、乙県知事の登録を受けることはできない(同法18条1項8号)。
【問題5-18】 正 解 (1)
アは誤り。
営業保証金についての記述は正しいが、弁済業務保証金は、法務大臣及び国土交通大臣が指定する供託所(東京法務局)に供託する(宅地建物取引業法25条1項、64条の7第2項)。
イは正しい。
営業保証金は開業前の事前供託であるが、弁済業務保証金分担金は増設した日から2週間以内に保証協会に納付すればよい(法26条、64条の9第2項)。
ウは正しい。
保証協会が分担金の超過額に相当する額の弁済業務保証金を取り戻すには、公告は不要である(法64条の11第1項、4項)。
したがって、誤っているのはアのみであり、正解は(1)である。
【問題5-19】 正 解 (1)
(1)は正しく、正解。
媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、当該媒介契約の目的物である宅地又は建物の売買等の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告しなければならない(同法34条の2第8項)。
(2)は誤り。
依頼者に交付すべき書面には、指定流通機構への登録に関する事項等も記載する。一般媒介契約でも同様である(同法3条の2第1項4号、5号、6号)。
(3)は誤り。
専属専任媒介契約においては、媒介契約の締結の日から「5日以内」登録しなければならず、この期間の計算については、契約締結日当日と業者の休業日は含まない(同34条の2第5項~7項、施行規則15条の8)。
(4)は誤り。
専属専任媒介契約においては、業者は、1週間に1回以上報告する義務を負っている。この報告は、業法上は口頭でもよく、特に書面による報告が義務付けられている訳ではない(同法34条の2第8項)。
【問題5-20】 正 解 (2)
アは説明事項ではない。
設問の場合、共用部分に関する規約の内容は説明事項ではない(宅地建物取引業法35条1項6号、同法施行規則16条の2第2号)。
イは説明事項ではない。
設問の場合、専用使用権に関する規約については説明事項とされていない(同法施行規則16条の2第4号)。
ウは説明事項ではない。
管理の内容までは説明する必要はない(同法施行規則16条の2第8号)。
エは説明事項である。
ペットの飼育、ピアノの使用、フローリング工事の禁止制限などがこの制限に該当する(同法施行規則16条の2第3号)。
オは説明事項である。
石綿使用の調査結果や耐震診断を受けたときの診断内容は、建物の貸借の説明事項である(同法施行規則16条の4の3第5.5号)。
したがって、エとオの2つが説明事項であり、正解は(2)である。
























