築20~30年のマンションはリタイア組が運営の担い手になっている時期で、管理組合は活力があります。しかし漫然と運営していると高齢化が進み、住宅が大量に余る未来に生き残れないのではという危機感もあり、今からどんな取り組みをすればいいのかと質問を受けました。
まず、第一に、今のマンションの立地の再検証が必要です。子育て世代が多く通勤通学の便が何より重要だった時代と、リタイア高齢者が増えた状況とでは、必要な施設も異なってきます。車や自転車の移動が難しくなると、より身近な地域にどんな施設があるのかが重要になります。マンションの中のことだけでなく、地域の持つ価値や状況にも目を向けることです。
魅力を発信する
次に、自分たちのマンションのリソースは何かを明確にして、インターネット等を活用し、マンションや地域の魅力を発信していくことです。新たに住宅を探している世代に選ばれることは、継続性のためには欠かせません。今のリアルな新築にはない魅力を発信していくことが今後、差別化に欠かせなくなるでしょう。専有部分をリノベーションした写真やイラストも効果が大きいと思われます。また、管理組合運営の理念を明確に示すことも重要です。この理念に賛同する人に購入してもらうことが、共通の価値観の土壌を育てることにつながります。
3つ目は、後継者を育てることです。今、70歳前後の役員の方々も、あと5年、10年経ったら継続が難しくなるでしょう。築40年、50年のマンションで役員のなり手不足に困っているところは、世代交代がうまくいっていないのです。新たに入居者となった若い人材を、コミュニティ活動の場等で上手にリクルートして、その人の周りにいる若い人たちをだんだん増やしていく地道な努力が必要です。
そこで大切なのは、若い人たちの自主性を尊重し、それまでのやり方に固執しないということです。これまで頑張ってこられてマンション愛が強い人ほど、これができません。しかし、未来も価値を持ち続けるためには、住みつないでくれる人材が必要です。腹をくくって世代交代をする必要があるのです。
高齢化が深刻になる前の管理組合に活力がある時代から、継続性のための手を打つことだと思います。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
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