リッチロード マーキュリーと業務提携 「家主の満足度高める」 無料で建物点検、保険申請も
住宅新報 2017年5月23日 号 7面
不動産投資の売買・管理を行うリッチロード(徳田里枝代表取締役社長)は6月1日、マーキュリー(陣隆浩代表取締役)と業務提携契約を締結し、家主向けの「建物健康診断サービス」を開始する。マーキュリーが得意とする建物点検と火災保険を活用した修繕提案により、家主の満足度を高める狙い。リッチロードの徳田社長は「入居者とオーナーの満足度があってはじめて管理会社がある。三者そろって満足のいく様々なサービスをつくり出し、中古アパートの競争力につなげたい」。
表面利回りの高さから築古物件や木造住宅の取り扱いが多い同社にとって、老朽化や劣化に対する対応は命題の一つ。特に雨漏りの原因となる板金のはがれ、釘の浮きなど、気づきにくい自然災害箇所を放置すると、壁内部腐食やシロアリなどの2次被害を引き起こす恐れがある。このような場合、民間の火災保険は通常、風災や雪災など火事以外の場合でも適応されるため、メンテナンスや修繕に活用することができる。
同サービスはリッチロードが管理する1都3県の物件を対象に無料で行う。同社が窓口を担当し、マーキュリーは建物の屋根や外壁などの専門的な点検を行い、家主に対しては詳細な報告書を作成。被災箇所があった場合、火災保険会社への申請手続きを代行する(図参照)。「経年変化か自然災害(被災)によるものかの見極めが重要。保険適用外の場合もあるが、8割は被災によるケース」(同社ホームソリューション事業部の原田顕英部長)。管理物件に対してはリッチロードも既に建築士など国家資格を持つスタッフが現地確認を行ってきたが、より専門的な点検が可能となることで、家主の心理的・経済的負担の軽減につながると予測する。
一方、マーキュリーは提携により、リフォーム部門で法人向けソリューションサービスを強化したい考えだ。ディベロッパーに特化したデータサービスを行う同社は、住まい全分野での課題解決がテーマ。同社の大寺利幸取締役は「『住み方の変化=リフォーム』という切り口で市場を見たとき、火災保険による修繕は有効な武器だ。ただ、本来よい制度として使われるべきところ、悪用される事例が目立つ。目指す方向は保険申請額の成果やリフォーム件数ではなく、正しい保険の使い方、あり方だ。そこにこだわって法人向けソリューションとして浸透させたい」。提携へ向けた動きは16年3月から開始しており、テストマーケティングではエンドユーザーであるオーナーの需要に加え、管理会社の満足度にもつながるという手応えを得た。
なお、リッチロードは4月、一般建設業の許可を取得し、より大規模な修繕などへの体制を整えた。6月の提携以降、管理物件の家主に随時サービスを案内していく。

























