家主・地主向けにフェスタ オーナーズS 賃貸・相続などで
住宅新報 2017年5月2日 号 8面

DIYの再生ではストーリー性を
賃貸経営情報誌を発行するオーナーズ・スタイルはこのほど、家主や地主のオーナーを対象とした「春の賃貸経営+相続対策フェスタ」を東京・新宿で開いた。空室対策やリフォーム・リノベーション、家族信託などをテーマとしたセミナー、企業ブース、弁護士や税理士などの無料相談、体験・実演コーナー、DIYを通じた交流コーナーなど全33タイトルを設けたところ、1484人が来場した。特別講演では元東京都知事の猪瀬直樹氏が講演した。
課題の解決策導く
不動産投資が活発化し、相続対策によって賃貸住宅が増加している。その一方で主な入居者である若年層の減少、空室対策など賃貸経営を取り巻く環境は厳しさを増す。こうした背景に家主や地主が抱える課題の解決策を導くことを目的に開催している。
この中で、DIYを楽しむ会・不動産イベント倶楽部代表の赤尾宣幸氏らサラリーマンオーナーが講師を務めた築古物件のDIY再生事例セミナーでは、ネットや広告からの物件の探し方、傾きや雨漏り、見た目、雰囲気など、物件を見極めるポイントを示し、「修繕箇所が多すぎると何もできない。売値でなく、リフォームの観点で決める。DIYの再生ではストーリーと計画性、生活をイメージできるのかが大事」と解説した。
ネットワーク88代表の幸田昌則氏は、不動産市況について「首都圏の賃料は思ったほど上がっていない。空室や価格は立地による格差が起きている。交通アクセスなど利便性によって左右されている」など、統計データなどを駆使しながら紹介した。
コンセプト重要に
不動産コンサルタントの廣田裕司氏と税理士・司法書士の渡邊浩滋氏は、チラシを変えるだけで満室にする方法として、入居者目線(顧客指向)がマーケティングの基本であり、「リフォームで足りないところを埋めようとしない。自分の物件の強みを伸ばすことを優先し、チラシやPOP、ネット、管理会社などすべてにアピールすること」と解説した。
ポラスグランテック営業課ルート営業係チームリーダーの河西祥宜氏は、入居者に選ばれる賃貸住宅の差別化のポイントとして、「差別化を図る物件のコンセプト化がキーワードとなる」として、女性や自分磨き、料理好き、アウトドア向けなどの住まいの事例を紹介した。
三井不動産ソリューションパートナー本部レッツ資産活用部の小巻佑輔氏は、空き家問題の背景として減少しない貸家の新規着工数などをデータなどに基づき紹介。市場競争力低下の対策が重要であり、解決されなければ、キャッシュフローや相続対策の課題が残るままと指摘。老朽化対応の選択肢には物件競争力の強化として建て替え、リノベーション、もしくは売却による資産の組み替えを挙げ、それぞれのメリットや留意点を解説した。
横濱快適住環境研究所所長の石川龍明氏は「古さを伝統という価値観に変える」として、当時築42年だった横浜市内のマンションをリノベーションした事例を紹介し、「マンションのデザイン性が選ばれ続ける理由」など、ターゲットとコンセプトにこだわった住まい手の目線が重要と強調した。
























