マンション管理応援歌No.77 廣田信子の紙上ブログ 人は理屈より気持ちで行動する
住宅新報 2017年1月31日 号 6面
先日、数年ぶりにAEDの講習会に参加しました。管理組合と自治会の共催行事です。掲示だけでなくチラシも配られましたが、それだけでは人は集まらないと分かっている自治会長から直接お誘いがありました。が、一応、過去2回講習を受けているし、その日は予定があるし…と保留に。その後、メールでもお誘いがありました。出ようかなと心が動いたのは、「参加者が少ないとせっかく来てくれる消防署の方に悪いから、ぜひ協力してください」というストレートな呼びかけです。
役に立つなら
イベントを企画することの多い私には、この自治会長の気持ちがよく分かります。講師をお呼びした以上は、聞く人を集めるのが主催者の役目だと、その都度真剣ですから。AEDの講習を受ける必要があるからではなく、企画して準備している人たちの役に立つならと心が動きました。参加すると決めると、予定は午後に回すことで時間は生み出せます。そして、AED講習会は、私のように心が動いた人でいっぱいでした。
実際に、グループで人口呼吸やAEDの実地訓練をすることは、実によいコミュニケーションの場になると気が付きました。私にとっては、茶話会より何か協力してする作業がある方が参加しやすいですし、参加するだけで主催者の役に立つと思うと、時間をつくろうというモチベーションにつながります。不思議なもので、何とかしようと思うと時間は生まれてきます。そして、主催者の熱意があるイベントは、必ず出席してよかったと思う何かがあるのです。
参加できないことの方が多い私ですが、気にせず声をかけ続けてもらうことで、参加できることもあるのです。そして、参加するだけで役立っていると感じさせてくれるので、できればまた参加しようと思うのです。そう、人は自分の行動が誰かの役に立つ、喜んでもらえると思った時に、行動する生き物なんじゃないでしょうか。
だから、押しつけがましくなく、「あなた」に参加してもらいたいという気持ちが伝わるようにして、参加した人には、「あなたが参加してくれてうれしい」という気持ちを伝える…。それがコミュニティ活動の輪を広げるコツではないかなと改めて思います。理屈より気持ちで人は動きますから、大事なことはシンプルなんです。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
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