不動産市況の鍵握る新築マンション リーマンショック前と似た状況 需要者第一の視点で打開を
住宅新報 2017年1月17日 号 4面
1月6日の不動産協会・不動産流通経営協会(FRK)の合同賀詞交歓会には、例年以上の多くの業界関係者が集まった。大手不動産各社の業績は最高水準にある一方で、現在好調なオフィス、中古住宅流通市況がいつまで続くのか、停滞し始めた新築マンション市況をどう立て直すかという課題が横たわっている。状況を打開するための情報入手や他社の出方を探る意味合いが強いのだろうか。リーマンショックで世界同時危機に見舞われた、09年新年会のような混雑ぶりだった。
その当時は、新築マンションも中古住宅市場も、更にオフィス賃貸市場も「開店休業状態」で、再開するための価格調整が同時に進行していた時期でもあった。売主が変わって大幅に値下げしたアウトレットマンションが出回り、中古マンションも数年続いたミニバブル前の値段に逆戻りして出直し。オフィスビルはテナント獲得合戦でフリーレントが一般化して賃料は一挙に下がった。ちなみに、オフィス賃料は8年経過してもなお当時の水準には及ばず、いかに大きな打撃を与えたショックだったかが分かる。
「今は、何となくリーマンショック前と似ている」。こんな声が業界内で聞かれるようになってきた。中古住宅流通分野は、価格が上昇局面でも下降局面でも売買需要のある限り、打開できることを実体験できたが、根が深いのがマンション分譲事業とオフィス賃貸事業だ。特に類似度合いの高いのがマンション事業だ。これまでも需要者の所得・購買能力と価格とのかい離によって好不況の波が幾度も繰り返され、所得上昇が追い付くよりも価格の引き下げで市況を回復させてきた歴史がある。最も大きかったのが90年代のバブル崩壊であり、最近では08年のリーマンショックだった。価格調整の幅はそれ以前の上昇幅に比例する傾向も表れている。





















