大手不動産最高決算の背景 収益を支える事業と環境(上) ビル賃貸事業 再開発、BCP対応で競争力
住宅新報 2016年12月6日 号 1面

今秋竣工した「住友不動産六本木グランドタワー」。43階建ての制震構造と中間免震を採用した大型ビルだ
選択の前提条件
11年3月11日の東日本大震災。東京も大揺れに揺れたことで加速がかかったのが、都心部周辺などでの再開発、ビルの建て替え事業。テナント企業にとって、大地震でも事業が継続できる災害に強いビルに入居することは、企業防衛の「一丁目一番地」。企業業績はその後持ち直したことから、競うように免震、制震、高耐震性ビルに移動し始めた。首都直下地震も予想され、BCP(事業継続計画)対応は一躍ビル選択の前提条件に浮上した。
こうした需要の動きをつかみ、いち早く対応したのが不動産大手である。95年の阪神淡路大震災による耐震性の点検を手始めに、2000年前後からの都市再生や国家戦略特区制度に呼応するように各地で再開発、ビルの建て替え事業に参画。オフィス系、住宅系、複合型を問わず、新しいBCP対応ビルを次々に竣工、稼働させてきた。「多少賃料が高くても」需要はついてきた。これが大手各社の増収増益の原動力になった。今後も進行中や計画案件が目白押しで、当面、賃貸事業は拡大基調が続く。





















