不動産取引現場での意外な誤解 売買編(91) 契約違反と債務不履行はどこが違うか?
住宅新報 2016年11月29日 号 8面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 売買契約上の債務不履行について、民法415条に規定されている「債務不履行」の規定をベースに議論することが多いのですが、よく分からないのが「契約違反」と、「債務不履行」がはたして同じものなのかということです。
A なるほど。契約違反も債務不履行のような気がするが、「損害賠償請求」のための債務不履行の要件と、契約違反の場合の「損害賠償請求」のための契約不履行の要件ですね。それは、民法415条後段の規定に、「債務者の責めに帰すべき事由によって履行することができなくなったときも同様とする」と定められているために、債権者が債務者に損害賠償請求をすることができるのは、「債務者に帰責事由がある場合に限る」と読めるからではないですか。つまり、契約違反による債務不履行の場合も債務者に「帰責事由」がなければ損害賠償請求ができないとなると、帰責事由の有無に関係なく契約どおりの履行がなされなかった場合には、損害賠償請求ができない可能性もあるかもしれないということですね。
Q その点はどうなのでしょうか。
























