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スタンダード会員限定不動産取引現場での意外な誤解 売買編(34) 温泉付きの物件で気をつける点は?(2) 別荘地、リゾートM編

住宅新報 2011年10月4日 号 6面

資格・実務

Q 都会でも、「スパ」とか「ヘルスセンター」的な利用をするために、温泉が掘削されていますが、このような温泉でも、土地の所有地と温泉の権利は別物なのでしょうか。

A 土地の所有権と温泉を汲み上げる権利や温泉を利用する権利は別物ですから、田舎、都会と変わりはありません。慣習上の「物権」として、登記に代わる温泉台帳に登録することについても同じです。

 ただ、違う点は、昔からの温泉の場合は、一種の「入会権」として位置付けられているものが多いのに対し、現代の温泉の場合には、そのほとんどが純然たる「個人財産」として登録されているということです。したがって、他人の土地を借りて、温泉を掘り当てた場合には、土地の所有者と温泉を掘り当てた者が温泉に関する権利を共有(準共有)したりして、約定に従った利益配分をしているものと考えられます。

Q ひと昔前のリゾートブームに乗ったいわゆる温泉付きの別荘地やリゾートマンションなどを買った人たちの権利というのは、どのようなものなのですか。

A その権利の大部分は、いわゆる事業主(売主)との間の温泉供給契約に基づいて、温泉の供給を受けるという債権的な権利であって、温泉の分湯権とか引湯権とかいわれる物権的な権利ではありませんので、事業主(売主)が倒産してしまえば、(温泉は湧出していても)温泉の供給は受けられなくなるという性質のものです。

 しかし一方、逆に言えば、温泉が枯渇しても、事業主(売主)は倒産しない限り、(他から温泉を買ってきてでも)供給を続けなければならないということになるのですが、当然事業主(売主)は、温泉供給契約においてその場合の免責条項を定めていると思いますので、温泉の供給は受けられなくなると思います。

Q この場合の事業主(売主)の温泉に関する権利はどのようなものなのですか。

A 1つは、事業主(売主)自らが源泉を所有し、前回申し上げた3つの権利を行使して別荘地やリゾートマンションの購入者に温泉を供給するというケース、もう1つは、そのうちの1つ(温泉を使用する権利)だけをもち、物件の購入者に温泉を供給するというケースです。

 (渡邊不動産取引法実務研究所 代表 渡邊 秀男)

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