紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 第120回 坂口有吉
住宅新報 2011年10月4日 号 5面
続マザコン男と結婚、難しい部屋探し ペットで分かる人間性
前回の記事の娘さん、今の部屋をとりあえず更新するのだが、すぐに新婚生活を始める部屋に移ることになっていた。と言っても、まだ部屋が見つかっているワケではなく、探している最中とのこと。実は、部屋探しは難航していて、それには大きなワケがある。
彼女が猫を4匹も飼っているのだ。今の部屋は敷金を4カ月にすることで家主さんに了解してもらっているが、いくらペット可といっても4匹飼うのを認めてくれる部屋などそうはない。たいていは1匹か、せいぜい2匹までだ。実は、もう少し早く言ってくれれば調布に好条件の2LDKがあったのだが、彼氏が部屋にこだわりを持っていて、私に話が回ってきたのは更新時だったから、タッチの差で他から申し込みが入ってしまった。そこなら家主さんも了解してくれただろうし、部屋もすこぶる良かったのだが仕方ない。
猫は実家に
で、更新時、彼氏が探してきた部屋のチラシを持ってきて、私の意見を求めるのだが、どうにも不思議に思えることがあった。ペット可物件は1件しかないのだ。しかも、ペット可とは書いてあるが、4匹でも可とはとても思えない。では現在彼女が飼っている猫たちをどうするのか、という話である。彼が言うには「君の実家に預ければいいじゃん」とのこと。正直、それで彼氏の人間性が判ろうというもの。彼女は「それだけは譲れない、4匹とも連れて行く」と言うが、部屋が見つからなければどうにもならない。「保健所に連れて行けば」と言わないだけマシなんだろうが、そんな男が伴侶を幸せに出来るとはとても思えない。マザコンであること以上に大問題だ。
飼い主責任
私は彼女にこう話した。「いったん飼い始めたならどんな理由があっても最期まで飼うのが当たり前でしょう、たとえ自分がどんなに猫嫌いであっても、あなたに対するのと同じようにあなたが飼っている猫に対しても愛情が注げないようではこの先が心配ですね。それに、ペットは飼い主を選べません。だからこそ、飼い主の責任はとても重いのですよ」と。彼女もそれは納得しているので彼氏を説得することを約束してくれた。私も、部屋探しの仕切り直しをすることになる。 (坂口有吉不動産社長)























