野村不、住宅事業を多様化 「年間6千戸」維持へ新エリア開拓 再開発、建て替え強化
住宅新報 2016年9月20日 号 4面
野村不動産ホールディングス執行役員住宅部門長(野村不動産取締役兼専務執行役員住宅事業本部長)の山本成幸氏が住宅部門の概況を明らかにした。
まず用地取得状況は、今期第1四半期は例年より多い500戸分を取得し、今期以降に供給するストックは約2万2000戸となった。内訳は首都圏のマンションが約1万3000戸、再開発・建て替え等事業の確定分が約4200戸、関西支社が約2500戸など。
このうち再開発・建て替え等では、第1フェーズ(19年3月期まで)に竣工するのが「立川」「阿佐ヶ谷」のほか、「府中」「武蔵浦和」「名古屋栄」など12物件。第2フェーズ(22年3月期まで)に竣工するのが「武蔵小金井駅南口第二地区」「堺東」「阪急塚口駅前」「平井駅北口」「川口栄町三丁目」など14物件。第3フェーズ(25年3月期まで)に竣工するのが「赤坂七丁目2番地区」「西大島駅前」「月島三丁目南」など6物件(竣工時期は重複あり)――と順次進展する予定だ。
また、今期売り上げ計上予定戸数は5750戸。第1四半期末の契約済み戸数は3386戸で、契約進ちょく率は58.9%だったが、9月現在で約7割に上昇。計上戸数の粗利益率も第1四半期で21.8%と、20%を超える高水準を維持している。
最近の販売状況では、都心高額物件に底堅いニーズがあり、坪単価が900万円超の「プラウド六本木」は順調に売れ、10億円を超える住戸が契約したこと。再開発案件の「府中ステーションアリーナ」が坪単価365万円、総額8000万円台ながら地元富裕層で即日完売が続いていること。町田市や西東京市など郊外の4500万円前後の戸建ても堅調という。
ただ、都内の再開発案件で当初の住戸プランが広いことなどで総額が高くなり、「販売が当初想定より遅れている」案件があるなど、「大型物件の出足が以前より遅くなっている」と、市場全体に減速感が出ていることも指摘した。
顧客組織活用事業も
今後の事業戦略としては、まず「既存事業のシェア拡大と収益力の強化」を図る。横浜市の綱島・日吉地区で約1300戸の分譲住宅とシニア住宅、商業施設などで構成する「都市型コンパクトタウン」を推進する。また「新たな事業エリア」として既に参画が決まった静岡駅前の再開発など国内中核都市での事業化を図るほか、ベトナムなどアジアで分譲事業を展開する。
更に、「カスタマーリレーションを推進してストックビジネスの成長」を図る。昨年7月に設立した野村不動産グループカスタマークラブの会員は今年3月末で8万人まで拡大。住宅設備のメンテナンスからインテリア販売、認定保証中古制度、更に三越伊勢丹グループとの提携カードなどを活用し、拡充していく。





















