野村不アーバン・前田研一社長に聞く 仲介実績の伸長続く 21年に100店舗体制 〝顧客満足〟第一に
住宅新報 2016年5月17日 号 7面

前田研一社長
――4月に就任されて1月半。現在の状況と今後の抱負を。
「仲介実績については、リテール、ホールセールとも順調に推移し、取扱高、取扱件数、手数料額とすべて前年を上回った。与えられたミッションはクリアしたところだ。ただ、こうした数字だけでなく、我々は『顧客満足度ナンバー1』を目標としており、あるユーザー対象調査(※オリコン)でも関東・マンション部門でナンバー1となった。今後も、他の部門でのナンバー1を目指し、突き進んでいく」
――リテールの市況感と店舗出店計画や人材確保については。
「リテールは堅調で、消費者ニーズは底堅い。売却依頼は増加傾向。購入依頼はやや減少しているが、マッチングには全く問題ない状態だ。都心部は相変わらず需要が強く、郊外部も駅近や希少性のあるところは高値となっている。マンションについては活況が続いていたが、ここに来て戸建ての方が人気が出てきている」
「出店計画は前年度は6店舗だったが、今年も6店舗の予定だ。しばらくこのペースで進み、21年には100店舗体制とする。人材計画については、今年の新卒採用は75人。来年は80人の予定。中途はどちらも30人。とにかく、サービスの質を落としたくないので、少しずつではあるが、着実に万全のサービス体制を有した店舗網にしていく」
――御社は「ホンキの補修保証」やステージングサービスなど、きめ細やかなサービスで定評があるが、新しいサービスは。
「補修保証サービスについて、これまで売主に対するサービスを用意していたが、買主、すなわち他社の客付け物件にもこのサービスをつけていく。また、新しいサービスも現在考えている」
――インスペクションの実施などが重要事項に含まれる宅建業法の改正が今国会で成立する。
「流通量などに一定の効果は出るだろう」
――空き家問題については。
「当社も空き家セミナーを行っているが大変に関心が高い問題だ。ただ、相談のほとんどは地方の物件で流動性に欠けるもの。これについては行政の手当てが必要な問題と考えている」
――いわゆる「囲い込み」とその手立てとして導入されたステータス管理の状況は。
「ステータス管理については、問題なく対応していて、まさに淡々と行っている感じだ。囲い込みは問題なく悪い。ただ、『囲い込みするのは両手取りたいからだ。だから両手志向が悪い』という論法はおかしい。要は、自分たちの利益を重視するのではなく、お客様に対する透明度を上げることが求められている」
――インバウンドの状況は。円高などで景気が不透明だが。
「インバウンドについては、当社の客層がアッパーの富裕層であるため、影響は出ていない。シンガポールと香港の当社駐在事務所が野村不動産ホールディングスの現地法人となった。グループとして強化し、事業展開を加速する」
――話題の民泊は。
「弊社では検討していない。優先度の問題だが、低いということ」
――今年の見通しは。
「中古物件仲介の好調は今後も続いていくだろう。お客様の反応も、特に若い人には抵抗感がなく、新築販売の受託現場でも、新築と中古を選択肢にして物件探しをしている人が増えてきた。以前では考えられないことだ」
「ICT戦略を一層進める。当社が運営している住まい探しサイト『ノムコム』のアクセス数を増やし、コンテンツを含め強化を継続していく。我々は手間を省くためにICT戦略を進めているのではない。ICTにより、一層我々とお客様相互のコミュニケーションが密になるよう取り組んでいく」























