16年・マンション市場の課題と展望 「駅距離」の重要度、更に高まる
住宅新報 2016年3月22日 号 5面

駅距離別供給物件数(15年)
トータルブレインの今月のレポートは、16年首都圏マンション市場における課題と展望。16年のマンション事業における戦略について、次のように提案している。
(1)「マンション用地費はそろそろピークで、価格を下げることは難しいが少なくとも15年と同レベルの販売価格での仕入れ目線が必要である」、(2)「エリアの中古マンション取引価格の25~30%の価格高で新築マンションを供給すれば、勝負できること」、(3)「〝売りにくい〟時期の販売期間長期化はリスクが大きいため、小規模物件の開発ができる体制を整えること」。
そして、特に興味深いのは、首都圏で15年に供給されたマンションを駅距離別に見ると、約7割が駅徒歩8分以内の立地であるという点だ。「マンションにおける立地の重要度は更に高まっており、『都心に直結する沿線力』『急行停車・ターミナルなどの駅力』『駅距離』の3要素がますます重要になる。その中でも最も重要なのは駅距離」としている。徒歩10分超の駅遠物件は、441物件中わずか80物件(18%)のみと少なく、逆に徒歩5分以内の駅近立地比率が全体の半分近い44%となっている状況であるため、(4)「駅距離立地を重視すべき」としている。
そのほか、(5)「マンション用地を〝創り出す〟力が重要」、(6)「多少利益を落としてでもマンション工事を受注する動きが中小ゼネコンを中心に今後出てくるため、少しでもコスト削減できるゼネコンを探すこと」、(7)「融資先が不動産に偏った状況に対して、地銀がファイナンスの掛け目を厳しくしつつあり、また大手都市銀行でも独自の経営判断で融資審査を厳しくするケースも出始めているため、新規借り入れ先の開拓に注力し、借入先の金融機関を数多くラインアップしていくことが必要」などとしている。
同レポートでは16年の新築マンション市場について、次のようにまとめている。
「仮需市場を中心に好立地化が更に加速していく。実需市場でも、価格の上昇により好立地以外は売れ行きがダウンする。特に郊外は価格上昇が踊り場を迎えており、価格の調整局面を迎える。今年は郊外では駅近以外の物件には最大の注意が必要な一方、都内都心・横浜・川崎などの好立地市場へのマーケットシフトはますます強まっていく」。更にその後の市場について、「18年まではアベノミクスによる景気回復期待感があるが、18年に迎える首相と日銀総裁の任期以降は、国内経済の先行きも不透明。18年中にプロジェクト完了できる短期回転型の小規模マンション事業の安心感が強まっている」としている。





















