廣田信子の紙上ブログ マンション管理応援歌 No.26 子育て世代を引き寄せる物件
住宅新報 2016年1月19日 号 6面
私が大好きな団地があります。誰に対してもやさしいので居心地がいいのです。管理事務室と会議室・応接室・和室がオープンに並び、住民も管理組合の役員さんも自治会の人も顔を出す機会が多くて、自然にコミュニケーションが進みます。和室では乳幼児とママさんたちがよくおしゃべりしています。管理員さんも住民と一体のようです。
業務を委託する業者さんに対しても大切なパートナーとして接しています。打ち合わせは応接室、豊富な飲み物も用意されています。工事や配送の人のための駐車スペースもきちんと確保しています。ですから、みんながいい仕事をしてくれます。自分を大事にしてくれるマンションの仕事で手を抜いたりはしません。
敷地はオープンで自由に出入りできます。オートロックはなく、私たちも自由に上階に上がってステキな景色が見られます。で、住民の方は、外から来ている私たちにも、みんなが感じよく挨拶をしてくれます。そして、入口の郵便受けのネームプレートには全員の名前がきれいに入っています。
セキュリティが売りで、オートロックで何重にもガードして、郵便受けのネームプレートは真っ白で、誰がどこに住んでいるのか、どこが空き室なのかも分からない最近のタワーマンションと対極にある団地ですが、治安は最高にいいと思います。やましい気持ちを持った人が入りにくいオーラが団地全体を包んでいますから。
やさしいコミュニティ
地域の人たちとの交流も大事にしていて、会館を地域に開放し、管理組合が設置するAEDも、近隣の人も使用できるようにと考えています。やさしいコミュニティが育っているので、どんどん子育て世代が入ってきて、築20年を過ぎても、小学生以下が65歳以上の人とほぼ同じ数います。
役員さんも、多くは途中からの入居組で、小さいお子さんがいる方も多いので活気があります。上の世代が人にやさしい風土を守り、そっと包み込んでくれている住環境は自然と子育て世代を引きつけます。子供という大切な存在を持ったとき、人は周りの人の優しさに敏感になりますから。自分たちだけの目先の利益を追求するだけではなく、すべての人にやさしい風土は、世代が循環するという最大の価値を生み出しているのです。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
(「廣田信子のブログ」発信中)






















