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スタンダード会員限定「音楽マンション」今春7棟竣工 越野建設 建築依頼増、年内20棟に 家賃アップでも高稼働

住宅新報 2016年1月19日 号 5面

マンション・開発・経営
  • 東京・三軒茶屋に竣工した楽器演奏可能な音楽マンション「オーパスウーノ三軒茶屋」。駅徒歩4分の好立地も魅力だ

    1 / 3東京・三軒茶屋に竣工した楽器演奏可能な音楽マンション「オーパスウーノ三軒茶屋」。駅徒歩4分の好立地も魅力だ

  • マンション室内。入居者は自由に演奏が楽しめる

    2 / 3マンション室内。入居者は自由に演奏が楽しめる

  • 熱調整機能のある換気扇を用いることで遮音性能を向上させた

    3 / 3熱調整機能のある換気扇を用いることで遮音性能を向上させた

4つの遮音対策

 同社が施す遮音対策は主に4点。まずは余分な水分を最小限に抑え、密度を高めた「結晶化コンクリート」の採用。コンクリート型枠に流し込んだ後、隙間にも十分入っていくよう加える「バイブ加振」を通常よりも多く行うことで、更に密度の高いコンクリート躯体に仕上げる。密度が高まれば高まるほど、遮音性能は向上する。また、開口部のリビング窓の遮音対策は二重サッシで行い、上下階対策は吸音空間をより多く確保するよう「二重床・二重天井」とした。

近隣住民へも配慮

 更に、近隣住民への配慮として設置しているのが「遮音型換気装置」。吸気と排気の両方の機能を持つ同装置は、もともと「熱調整」を特徴とする商品だ。例えば冬場の吸気の際に外の冷気をそのまま室内に取り込むと室温が下がるため、熱調整で加温してから外気を取り込む仕組みだ。夏の場合はその逆となる。この熱調整の仕組みが、室内の空気を外に排気する際の減音効果をもたらす。熱調整機能の副産物効果だが、「入居者はお互い音を出すため、音に対してある程度寛容な部分はある。近隣住民の方々の方が、音がマンションから聞こえるのではないかと心配する声が多い」(同社企画開発部マーケティングチーム)。室内から屋外へもれる音のボリュームを少しでも低くするための取り組みが、この換気装置の設置だ。

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 今回の三軒茶屋の棟内モデルルーム内で取材中、隣の部屋でピアノ演奏している「90dB(デシベル)」のCDが流れていることを告げられた。90dBは、騒音の感じ方としては「非常にうるさい」レベルのものだ。「音楽マンション」における同社の設計目標は、「60dB分の遮音性能」。90dBの場合だと30dBまで音を抑えることになるが、30dBは「住宅地の深夜の静けさ」のレベル。取材中に隣のCD音に気づかなかったことも頷ける。

 同社のマンションは衝撃音への対応は想定していないため、ドラムなどの打楽器演奏は不可。また、演奏時間も午前8時から午後11時までと決めている。複数人での演奏セッションも音が大きくなり過ぎるため認めていない。「完全防音」を目指すことはせず、あくまで「音楽愛好家が十分楽しめる物件」として差別化を図ったもの。施工費も5%程度のアップで抑えている。一方で家賃は相場よりも1割アップで成約しているケースが多いため、コストアップを十分吸収できる計算だ。オーナーにサブリースを提案していないのも、空室発生リスクが少ないという自信の表れと捉えられる。

 今春だけで、東京・王子、大塚、田端、十条、東高円寺などで音楽マンションを次々に竣工させる。単身者向けがメーンだが、中にはファミリータイプ併設、更に通常の賃貸タイプを組み合わせた物件もある。「棟数ベースでいくと、近年は3対1の割合で音楽マンションを選択するオーナーが多い」(同)。通常の物件だと、新築といえども市場で勝ち残ることが厳しくなった今の時代を表しているともいえる。今年中には20棟の竣工を達成できる見込みだ。

 今回の三軒茶屋の物件概要は、地上4階建て・総戸数11戸。専有面積27~38m2、家賃は13.5万~22.0万円、共益・管理費1万円。敷金1カ月、礼金1カ月。交通は東急田園都市線三軒茶屋駅徒歩4分。物件名は「オーパスウーノ三軒茶屋」。

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 越野建設は創業100年以上の老舗建設会社。公共工事建設のほか、近年はオーナーに対する資産活用提案に注力している。賃貸マンションブランドは「ヴェージュ」。本社は東京都北区。

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