廣田信子の紙上ブログ マンション管理応援歌 No.16 ずっと住んでいる人は不便と思わない
住宅新報 2015年11月3日 号 6面
マンションの設備は日進月歩です。でも、同じマンションに住み続けていると、古いままでも特に不便とは思っていないものです。カメラ付きインターホンもその一つです。先日、カメラ付きが当たり前の若い方が、「え~、声だけでどうやって判断するの?」と。
今のカメラ付きインターホンは、来訪者を映像で確認でき、会いたくない人だったらインターホンに出ないという選択もできます。それに、インターホンを押した人の映像が記録に残るので、留守中に誰が訪ねてきたかを確認でき、ストーカーのような人もしっかり記録が残ります。それに慣れていたら、相手の映像も確認しないで中に入れるなんて無謀!と思うのも無理からぬことです。でも、声だけに慣れているとそんなもんだと思ってそれに気づきません。
エントランスのタッチキーもそうです。先日、鍵穴になかなか鍵が入らなくて苦労している高齢の居住者の方を見かけました。特に気にならなかったけど、やはりタッチキーに変えたほうがいいなとその時思いました。
先日、玄関ドアの取り替え工事を済ませた高経年マンションの方が、「新聞受けのところから風が入ってこなくなって快適だ、こんなに違うならもっと早く交換すればよかった。それまでは、そんなもんだと思っていて、数年前に一度交換の話が出たときは、もったいないと思って実は反対したんだよね…」と。
快適で便利を伝える
マンションをバリューアップしていくことは、人の暮らしを快適で便利にすることなんだということが、きちんと伝わるようなプレゼンテーションが必要ですね。初めにバリューアップを思い立った人たちは、きっと便利で快適な暮らしを何らかの形で体験した人ではないでしょうか。でも、多くの人は、慣れた生活を不便だとは感じないものです。ですから、いきなりバリューアップの提案があり、何社かの比較検討資料を出されて性能と金額を詳しく説明されてもピンときません。で、金額ばかりが気になり、別に今のままでもいいのに…と思いがちです。
具合的にそれによって何がどう便利で快適になるのか、そうなったときのワクワク感と共に伝えられるようなプレゼンができるとバリューアップはもっと進むと思います。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
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