すてきナイスG、住宅事業で飛躍図る 代表取締役会長兼CEO平田恒一郎氏に聞く マンション、すべて免震へ 高品質戸建ては倍増目指す
住宅新報 2015年6月30日 号 5面

平田恒一郎氏
――グループで代表権のある役職に復帰しました。
「経営全般の強化と円滑な事業推進を目的に、07年10月から持株会社の現体制とし代表に就任した。そして、市場にはない商品を開発すべく、10年から私自身がグループ中核会社であるナイス社長に専念することとし、事業開発本部長を兼ねて「パワーホーム(戸建て住宅)」を開発するに至った。このパワーホームの開発により、東日本大震災の復興応援型住宅「フェニーチェホーム」を供給できたほか、ヨーロッパでも同住宅の供給基盤の整備が進んでいる。また、青森や沖縄などエリア特性に応じた商品も開発し、各地で供給している。新たなステージへのレールが、しっかり敷けたと判断したところだ。今後は、安全・安心の住まいづくりの更なる推進に向けて全体を見ていきたい」
「最高基準」の戸建て
――当面の注力事業は。
「まずはパワーホームの供給を強化していく。耐震等級、維持管理対策等級、断熱等性能等級、劣化対策等級がすべて最高基準である上に、『30歳までに持てる一戸建住宅』をテーマとした割安感を実現した住宅だ。資材仕入れや短期施工体制の強化など、これまで培ってきたノウハウを更にローコスト化することに成功した。供給は年々増加しており、前期は3割増の458棟を引き渡すことができた。2~3年後には、倍増の1000棟体制にもっていきたい」
「また、賃貸住宅でもこのパワーホームのスペックを採用した商品を開発した。メゾネット形式であることも大きな差別化要素と捉えている。10キロワット以上の太陽光パネルも搭載できる内容だ」
――長年、地震に強いマンション供給にも力を入れています。
「これまでは、8階建て以上のマンションについては免震工法を採用し、7階建て以下は耐震強度を1.25倍に高めた『強耐震構造』としてきた。コストの面から7階建て以下に免震工法を採用することは難しかったが、日建設計との共同研究でコスト面の問題がクリアできつつある。今後供給していく新築マンションについては、すべて免震工法を採用していく。まずは東京・馬込で、6階建て・総戸数41戸の免震マンションの販売をまもなく始める」
――販売価格上昇の懸念もあります。
「東日本大震災以降、『住まいは命を守るもの』という原点を更に追求した。そうすると、やはり免震に行きつく。コスト削減の企業努力はこれからも当然続ける。住まいを提供する企業としての使命を全うしたい。年間500戸は免震マンションを供給していく方針だ」
高まる木材需要
――「木材利用」の機運が高まっています。
「10年に、公共建築物等の木材利用促進についての法律が施行された。コスト的に有利といった部分もあるのだろうが、『温もり』など木材がもつ特質が再注目され、市場でも建築需要が増加している。老人ホームや幼保施設からの依頼も多くなっている。国は昨年11月、建築物の木造化を更に広げる『CLT(直交集成板)工法』についても、その普及に向けたロードマップを公開した。『木』をルーツとする当社でも、中大規模木造建築物の普及に向けた『木構造建築センター』や『木構造建築研究所』を立ち上げるなどしている」
――海外展開も開始しました。
「アジアのハブ港といえる釜山新港で現在稼働中の1万坪の物流センターの隣接地に、約7000坪の新たな物流センターを建設する予定だ。また、フランスやベルギーでパワーホームの紹介をしたところ、非常に高い評価を得ることができた。まもなくベルギーでは、パワーホーム仕様の4階建て・延べ床面積7000m2の大規模複合老人ホームが竣工する。また、今後の展開も視野に入れてオーストリアにプレカット工場を建設した。世界中の人たちに、この高品質住宅『パワーホーム』を紹介していきたいと思う」





















