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スタンダード会員限定タマホームが仲介業参入 駅前に直営店 注文住宅顧客をグリップ 土地情報の獲得に主眼

住宅新報 2015年2月17日 号 7面

売買・賃貸仲介

 「ローコスト住宅」の旗振り役として知られるタマホームが、不動産仲介業へ新規参入する。不動産FCを立ち上げるなど、以前から地場の不動産業者との連携を進めてきた同社。自社でも仲介業に携わり、直営店舗を展開していく方針だ。その狙いとは。

 タマホームは98年に設立された。前面に打ち出した「ローコスト住宅」が時代のニーズをつかみ、九州から中国、関西と全国へ事業エリアを拡大。05年には東京・港区に本社を構えた。累計棟数は8万棟超。1万棟以上の住宅を供給した年もある。

増税後「想定以上」の低迷

 一方、人口の減少局面を迎えているわが国では、長期的に新築住宅市場の縮小が避けられない。ハウスメーカー各社が対策を実行に移す中、同社も13年に策定した中期経営計画で、多角化や海外事業の強化を標榜した。しかし14年4月の消費増税後、市況は「想定以上」(同社)に低迷。15年1月に急きょ新中期経営計画を策定し、年収1000万円クラスも視野に入れた、顧客層の拡大戦略への転換を掲げた。同時に注文住宅以外の周辺事業について、より有望な事業に絞り込む方針を決定。その1つに位置付けたのが仲介事業である。

6割が土地探しから

 狙いは、第一に土地情報の獲得だ。注文住宅の顧客のうち、6割は土地の手当てが済んでいない状態で同社に依頼をするという。この非土地所有者への対応が万全とは言えず、「特に〝どこに〟建てるかをまず重視する顧客を、取り逃がしてしまうケースがあった」(経営企画部・須賀紀幸係長)。注文住宅の見込み客をグリップするには、土地情報の収集力強化が喫緊の課題というわけだ。顧客層拡大の方針のもとで、その必要性は尚更高まる。

 具体的には今後、首都圏の駅前立地に直営店を出店していく計画。詳細は今夏を目途に詰めるが、須賀係長は「数年後に100店舗の規模へもっていけたら」と話す。地場業者と連携するほか、M&Aの可能性もあるという。土地以外に建物の売買仲介も手掛けるかどうかは、現時点で未定だ。

 また、直営店にはグループの総合窓口としての機能ももたせる。同社はロードサイド型展示場の出店拡大によって成長を遂げてきたが、その形態だと、電車通勤を基本とする首都圏のサラリーマン層への訴求力には欠ける。そこで直営店を、集客の入り口としても活用する考え。1億円は掛かるという展示場と比べて、出店コストを圧縮できる利点もある。

FC加盟店も増やす

 出発点は異なるが、同社は以前から地場の不動産業者との協業を進めてきた。地場業者から土地情報の提供を受けつつ、タマホームの展示場を利用してもらうなどのやり取りを行う「タマホームパートナー登録店」を、10年に組織化。14年にはそれを強化する形で、不動産FC「タマエステート」を発足させた。同社にとっては非土地所有者への対応強化が課題だが、地場業者の視点に立つと、売りたい土地があっても上物の活用イメージが提案できなければ客付けが難しい。双方の強み、弱みを補い合う発想が根底にある。

 現在、FCには約10社が加盟。穂積住宅やユニハウスなど、関西圏の不動産業者が名を連ねる。タマエステートとしてのブランド周知を進め、加盟店を増やしていく方針だ。直営店とも何らかの形で連携し、マーケティングなどの支援を行っていくという。

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