2015宅地建物取引士受験セミナー (13)
住宅新報 2015年2月10日 号 8面
連載: 「宅地建物取引士」受験セミナー
【問題2-11】
次の記述のうち、借地借家法及び判例によれば、正しいものはどれか。
(1)平成27年2月1日に非堅固な建物を所有することを目的として借地権を設定し、特に期間を定めなかったときは、その期間は20年となる。
(2)借地契約を締結するにあたって、50年以上の存続期間を定めた場合には、借地借家法上の借地権の更新に関する規定の適用を排除する特約をすることができるが、この特約は公正証書によってしなければならない。
(3)借地権の当初の存続期間中に借地上の建物の滅失があった場合、借地権者は地上権の放棄又は土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない。
(4)借地権者は、自らの賃料不払いを理由に契約を解除された場合でも、時価で建物を借地権設定者に買い取るように請求することができる。
【問題2-12】
AがBの所有する建物を平成4年8月1日に新たに賃借して居住している場合、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)AがBの承諾を得て当該建物をCに転貸した場合Cは、Bに対して当該建物の修補を請求することができる。
(2)Aは賃借権の登記をしておかなくても、当該建物の引き渡しを受けていればBから当該建物を譲り受けたDに対して借家権を対抗することができる。
(3)AがBに敷金を交付している場合に、Aに賃料の不払いがあるときは、Bは賃貸借存続中であっても、敷金をもって延滞賃料に充当することができる。
(4)AB間で、3年間は家賃を減額しない旨を特に書面で合意した場合でも、その効力を有しない。
【問題2-13】
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)数個の専有部分に通じる廊下等、構造上区分所有者の全員又は一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならない。
(2)集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続きを経ないで開くことができる。
(3)建物の専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。
(4)最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書によれば,共用部分の全部について持分割合を定める規約を設定することはできる。
【問題2-14】
不動産の登記に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)登記官は同一の不動産に関し権利に関する登記の申請が二以上あったときは、これらの登記を受付番号の順序に従ってしなければならない。
(2)登記の申請は、同一人が登記権利者と登記義務者の代理人になることがでない。
(3)不動産の表題部所有者である共有者の持分についての更生の登記は、当該共有者以外の者も、申請することができる。
(4)委任による登記申請の代理人の代理権は、本人の死亡によって消滅する。
【問題2-15】
国土利用計画法23条の届出(以下この問において「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、地方自治法に基づく指定都市の特例については考慮しないものとする。
(1)土地を交換する契約を締結した場合、金銭の授受がなければ、事後届出が必要となることはない。
(2)事後届出に係る土地の利用目的について、都道府県知事が当該土地を含む周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用を図るため必要な勧告をした場合、その旨を公表することができる。
(3)事後届出の規定に違反して、土地売買等の契約の締結について届出をしなかった場合、当該契約が無効になる。
(4)都道府県知事が勧告を行う場合、事後届出があった日から起算して3週間以内に行わなければならないが、合理的な理由があるときは3週間の範囲内において、当該期間を延長することができる。
【問題2-11】 正 解 (3)
(1)は誤り。
借地権の存続期間は、堅固、非堅固の区別なく一律30年である。ただし、契約によりこれより長い期間を定めたときはその期間となる。借地借家法3条。
(2)は誤り。
存続期間を50年以上として借地権を設定する場合には、契約更新に関する規定、建物の再築による存続期間の延長の規定の適用がない旨及び建物買取請求権を有しない旨の特約を定めることができる。この特約は、公正証書等の書面でしなければならないのであり、公正証書による必要はない。同法22条。
(3)は正しく、正解。
借地権の当初の存続期間中に借地上の建物の滅失があった場合、借地権者は地上権の放棄又は土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない。契約の更新後に建物の滅失があった場合と区別すること。同法8条1項。
(4)は誤り。
借地権者の債務不履行によって借地契約が解除された場合には、建物買取請求権は発生しない(最判昭35.2.9)。同法13条。
【問題2-12】 正 解 (1)
(1)は誤りで、正解。
賃貸人の承諾を得て賃借物を転貸したときは、転借人は賃貸人に対して直接義務を負うが、直接権利を行使することはできない(民法613条1項前段)。したがって、転借人は賃貸人に対して建物の修補請求はできない。
(2)は正しい。
借家権は、建物の引渡しがあれば、賃借権の登記がなくても、建物について物権を取得した者に対抗することができる。同法605条、借地借家法31条。
(3)は正しい。
賃貸人は賃貸借存続中であっても、敷金をもって延滞賃料に充当することができる(大判昭5.3.10)。民法619条2項。
(4)は正しい。
一定期間、家賃を減額しない旨の特約は借家人に不利なもので無効とされる。なお、増額しない旨の特約は有効である。借地借家法32条1項但書。
【問題2-13】 正 解 (4)
(1)は正しい。
数個の専有部分に通じる廊下等、構造上区分所有者の全員又は一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならない。区分所有法4条1項。
(2)は正しい。
集会は、区分所有者全員の同意があれば、招集の手続きを経ないで開くことができる。同法36条。
(3)は正しい。
建物の専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は議決権を行使すべき者1人を定めなければならない。同法40条。
(4)は誤りで、正解。
最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により一定の規約(規約共用部分に関する定め・規約敷地の定め・専有部分と敷地利用権の分離処分を可能にする定め・敷地利用権の共有又は準共有持分の割合に関する定め)を設定することができる。共用部分の全部について持分割合を定める規約を設定することはできない。同法32条。
【問題2-14】 正 解 (1)
(1)は正しく、正解。
登記官は同一の不動産に関し権利に関する登記の申請が二以上あったときはこれらの登記を受付番号に従ってしなければならない。不動産登記法20条。
(2)は誤り。
双方代理は、原則として禁止されている(民法108条本文)が、登記申請は法律行為そのものではなく、実体上すでに発生した権利変動後の債務の履行と考えられるので、同一人が双方の代理人となることができる。
(3)は誤り。
不動産の表題部所有者である共有者の持分についての更生の登記は、当該共有者以外の者は、申請することができない。同法33条3項。
(4)は誤り。
民法上、本人の死亡は代理権の消滅事由である(同法111条1項1号)が、不動産登記では代理権は消滅しない。同法17条1項。
【問題2-15】 正 解 (4)
(1)は誤り。
土地の交換契約は「土地売買等の契約」に該当するので、届出対象面積以上の土地を交換により取得したときは事後届出が必要である。国土利用計画法23条1項、14条1項。
(2)は誤り。
勧告した場合ではなく、勧告に従わないときに、その旨及びその勧告の内容を公表することができる。同法26条。(3)は誤り。
事後届出をしなかった場合、罰則の規定(同法47条1号)が適用されることがあるが、契約が無効になることはない。
(4)は正しく、正解。
都道府県知事は、事後届出があった日から起算して3週間以内に勧告をすることができない合理的な理由があるときは、3週間の範囲内において、当該期間を延長することができる。同法24条3項。
























