常日頃(74) 第4部不動産業・新スタイル(6) スタジオフリーク社長 中畑 慶衣子氏
住宅新報 2011年9月27日 号 14面
大家はもちろん、仲介・管理会社も頭を悩ましているのが、増え続ける空室問題だ。若年人口の減少など構造的要因もあるが、空室解消のための努力が十分なされているとも言い難い。例えば旧態依然とした物件チラシ。そこでスタジオフリークではプロが入居者目線に立った斬新な募集チラシを作成することを提案。会社は今年5月に設立したばかりだが早くも、注文や問い合わせが数多く寄せられている。
空室を埋める決め手はチラシにあり 入居者目線でプロが制作
好調の要因を聞くと、「ほかに居ないから」(中畑社長)と単純明快な答えが。確かに、チラシ業者もデザイナーも五万といるが賃貸不動産に特化して、大家の立場や不動産会社の言葉を理解しつつ、物件チラシをつくるプロはあまり見当たらない。
「どういう顧客層に、何を訴えれば入居してもらえるのか。それが直ちに分からなければいけないので、不動産のプロでもなければいけない」 「更にチラシの目的は、それを見た人の心を動かし、内見にきてくれる客を一人でも増やすことですから、そこには人間心理や芸術的センスも求められる」
中畑社長の前職は本や雑誌のデザイン・編集など。 葉巻き愛好家の季刊雑誌「ヒュミドール」に従事していたときは海外取材も多数経験した。
もう一つの顔が、自らも賃貸マンションを保有する大家さん。三軒茶屋の物件が空室になったときには当然、お得意のチラシをつくり、周辺の不動産業者さんに配布したところ、即日決まったという。
「大がかりなリノベーションをしなくても、部屋の写真を撮るときに使った小物を、『入居者にプレゼントします』などと書いておくと決まることが多い」とか。
不動産に特化した広告・宣伝の総合プロデュース会社というと、今はIT関連と思われがちだが、「当社はアナログ志向。紙や看板で勝負しています」。
アパートや賃貸マンションの名前をデザインした看板(館銘板)の制作も受注しています。名は体を表すと言われるように、お洒落にデザインされた館銘板を外壁の目立つ場所に掲げるだけで、入居率がアップするという。
先日、都内某地域の不動産業者の集まりに呼ばれた。「大家さんや情報サービス会社さんなども参加されていて、要するに空室対策についてみんなで考えようという趣旨でした。大家と不動産会社の意思疎通こそ、空室問題を解決する第一歩だと思うので、当社が両者の橋渡し役になれればと考えています」
(本多 信博)
<会社概要>
所在地=東京都渋谷区神宮前4-1-24
電話=03(6913)1301





















