開業特集 魅力ある独立開業
住宅新報 2014年12月9日 号 11面

不動産業は独立開業しやすい業種の一つ。「苦難」は当然あるものの「開業」の魅力は高い(写真はイメージ)
私が思う独立の魅力といえば、何と言っても「自由」が手に入るということです。会社に勤めていれば、どうしても就業規則や営業ノルマ、会議など多くの制約を受けることになりますが、自分ひとりで会社を興せば、このような煩わしさから解放されます。
「自分のペース」可能
自分のペースで行動することが可能となり、ある程度時間を自由に使えるだけでなく、自分で考え実践したことで結果を残すことができたときの満足感はひとしおです。もちろん、すべてを自分の判断で行うということは、その結果についての責任も負うということですから、独立によって手に入る自由とは、あくまでも〝自己責任が伴う自由〟ですし、独立することで経済的には不安定になりやすいという現実も否めません。しかしそれでも、私は独立によって得られる自由に大きな魅力を感じます。
いつまでも現役
そして、「定年のない働き方ができる」ということも大きな魅力です。通常、会社員として働けば65歳までには定年退職するのが一般的ですが、自営であれば自分の体が動くうちはいつまでも現役で働くことが可能です。このような働き方は、長い人生を考える上で大きなアドバンテージとなるように思います。
「小規模、小資本でスタート」
不動産業で独立開業することのメリットとしてまず挙げられるのは、小規模・小資本ではじめることができるということだと思います。
例えば、仲介業を事業の柱とすれば、(1)仲介業で扱う商品は物件情報であるため不動産を仕入れる必要がなく、会社の運営に必要な資金があれば十分に開業が可能であること、(2)インターネットの普及により、駅前など費用のかかる立地条件のよい場所へ事務所等を開設する必要性が薄れたため、開業にむけた初期費用を安く抑えることが可能であること、(3)活動地域(商圏)を限定すれば自分ひとりでも営業が可能であること、などといったメリットが考えられます。
また、物件情報の多くは「レインズ」等により不動産業者間で共有されているため、開業したばかりで、自社が直接に媒介の依頼を受けた物件を持っていなくても営業活動(客付)を行うことが可能なこともメリットと言えるでしょう。
女性も大いに活躍
更に、女性の社会進出が日本の成長戦略上、重要課題の一つに挙げられていますが、不動産業は男女による仕事の差がありませんので、女性であっても十分に活躍できる職業であることも、不動産業で独立開業するメリットだと思います。
必ずある「開業後の苦難」 協力・連携関係の構築を
不動産業は独立開業しやすいからといって、誰もが成功できるというものではありません。ビジネスである以上、良いときもあれば悪いときもあります。特に、不動産取引には1年を通して繁忙期と閑散期があることや、景気などの影響も受けやすいといった特徴があるので、恒常的な支出を賄いながら安定した経営を行うのはとても難しいことです。
努力は常に必要
苦難を乗り越えながら安定的に業績をあげて会社を成長させていくためには、経営者を含め、スタッフ全員のスキルアップを継続的に行ったり、常に市場のトレンドや消費者ニーズをつかむ努力を続けることなどが重要です。また、様々な情報を得るために同業他社と情報交換ができるような協力関係を築いたり、不動産取引に関連する他業種との連携を深めることも大切だと思います。そして、何よりも苦難を乗り越えるのに大切なのは、何らかの重要な決断をしなければならないとき、経営者として適切な判断を下すために必要な知識や情報、助言をしてくれるような人が傍にいるかどうかだと私は思います。
不動産業は地域社会の発展に貢献できるすばらしい職業ですから、今すぐではなくとも、いつかは不動産会社を興して独立を目指してみてはいかがでしょうか。





















