紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 第119回 坂口有吉
住宅新報 2011年9月27日 号 5面
マザコン男と結婚、難しい嫁姑 敵も味方も接し方次第
うちの管理物件の入居者である娘さんが結婚するとのこと。お相手は1歳年上の29歳で職業はシステムエンジニア。お相手は相当なマザコン男で、お母さんも子離れしていない。
9月下旬に関東の外れにある彼氏の実家にあいさつに行くことになった。娘さんは明るい性格で「ちょっと不安なんですよ」と笑っているが、私は「マザコン男となんかだけは結婚するものじゃない。年収何千万、というなら我慢もしようが、平均的な収入で苦労を強いられるだけ割りに合わないもの」と常々思っているから、「やめたほうがいいんじゃないの?」と言いそうになったが言葉を飲み込んだ。彼女は既に妊娠3カ月だったのだ。
惚れた弱み
彼氏がどれくらいマザコンなのかと言うと、実家にあいさつに行く当日、彼氏は一足先に家に帰っていて、デリケートな時期のお腹を抱えている彼女に「後から1人で来てくれ」と言ったとか。それには彼女もさすがに呆れていたが、私は「しょうがないんじゃないの、惚れた弱みなんだから」と突き放してやった。そうは言ってもやはり心配なので、こうアドバイスした。
「向こう(義母)はあなたに『息子を盗られた』くらいに思っているよ。少なくとも、『息子のことを一番よく知っていて、最も愛しているのはこの私』だと自負しているだろうね。だったら、それを逆手に取ってあなたの方から先にこう言いなさい」
包容力なし
「彼が一番愛していて一番大切に思っているのは、私ではなくお母様だと十分承知しています。私はそれで当然だと思っています。私がこの先どんなに努力したとしても、彼にとっての一番の存在になることも、お母様を越えることも私には出来ないことでしょう。至らないまでも、少しでもお母様に近づけるよう精一杯努力しますので、どうぞいろいろ教えてくださるようお願いします」、と。
所詮、マザコン男の母親なんて、プライドが洋服を着ているようなもので、嫁の存在が自分より大きくなることを許容する包容力など持ち合わせてはいない。腹の中で舌を出していても、あくまで謙虚に接していれば間違いは起こらない。接し方次第で敵にも味方にもなるが、単純で扱いやすいのも間違いない。 (坂口有吉不動産・社長)























