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スタンダード会員限定三井不リアル 1棟リノベで区分販売 南青山 国内外の富裕層に照準

住宅新報 2014年11月4日 号 7面

売買・賃貸仲介
  • パターンデザイナーの野老朝雄氏が手掛けたエントランスのパターンウォール

    1 / 3パターンデザイナーの野老朝雄氏が手掛けたエントランスのパターンウォール

  • 専有部は三井不動産リフォームのトップデザイナー、篠原道子氏が担当した

    2 / 3専有部は三井不動産リフォームのトップデザイナー、篠原道子氏が担当した

  • 同じく篠原道子氏が担当したダイニング

    3 / 3同じく篠原道子氏が担当したダイニング

 三井不動産リアルティはこのほど、1棟リノベーション物件「ジ・アッパー・レジデンシーズ南青山」の販売を開始した。

 92年に建築された高級賃貸マンションについて、同社が1棟リノベーションのプロジェクト全体を統括。共用部を刷新した上で、専有部は空室の5戸のうち4戸をリノベーションした。改修工事施工はすべて三井不動産リフォームが担当。国内富裕層や海外投資家に照準を定めて販売していく。

 同物件は東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅から徒歩6分の、南青山5丁目に立地する。地上7階地下1階建ての全41戸(うち住戸36戸)、専有面積は約74~約270m2。元々は竹中工務店が施工した、個人事業主を所有者とする外国人向けの高級賃貸だ。

 1棟リノベーションに当たっては、築後20年以上が経ち経年劣化が進んでいたことから大規模修繕を実施した。配管もすべて取り換え、セントラル方式だった空調、給湯装置を戸別方式に変更。豪雨災害に備えて、地下駐車場の排水ルートも増設した。またデザイナーの参画により、エントランスにはパターンウォールを施工。専有部も壁面に本革を張るなど素材にこだわり、今回販売する住戸では2000万~4000万円のリフォーム費をかけた。機能性とデザインの両面で高付加価値化を図った。 

 第1弾の販売住戸は115~166m2で、価格は1億9800万~3億5000万円。11月から約2週間、会員限定で案内している。既に通常の約3倍の反響があるという。

 また、これに先立ち台湾と香港でも商談を開催。20組ほどが来日したという。退去のあった住戸から順次リノベーションをし、3年をめどに完売させたい考え。

 なお、当該物件ではファンドスキームを採用した。TSMアセットマネジメントが売主となり、三井不動産リアルティが媒介する。

実績17棟 素材は〝外国人向け賃貸〟

 三井不動産リアルティは09年、1棟リノベーションの区分販売事業を始めた。既存のマンションを1棟ごと再生した上で、専有部は退去があり次第リノベーションして順次販売する形態。同社は事業主にならず、商品企画や販売など全体のプロデュースに専念する。港区や目黒区などで、これまで17棟を手掛けてきた。13年度の販売戸数は59戸、取扱高は139億円。14年度も9月末時点でそれぞれ45戸、121億円に達した。平均販売価格は戸当たり1億7800万~1億7900万円。同事業を管轄するコンサルティング営業部内の専門チームも、発足当初の2人から現在13人にまで拡大している。

 同社が1棟リノベーションの素材とするのは、昭和末期から平成初期に当たるバブル期前後、主に外国人の居住を想定して建てられた都心の高級賃貸マンションだ。大規模修繕が必要な時期に差し掛かっているが、「借り入れ返済における元金の割合が大きくなるため、課税所得が多くなりがち」(コンサルティング営業部の佐藤邦弘部長)。加えて賃貸市況の低迷により、稼働率の向上も見込みにくいのが現状だ。一方で中古マンションの需要に目を向けると、昨年来の好況が都心部に限って継続。また実需だけでなく、相続対策として区分所有住戸を組み入れた資産構築や、東アジア圏の海外投資家による取得といった投資ニーズも大きい。

 供給資源と需要の厚さを踏まえて、同社は1棟リノベーション事業を確立。コンサルティング営業部営業グループの神義一主査は、この市場について「成長期に入った段階。まだ拡大余地がある」と話す。仕入れ対象の高級賃貸もストックが豊富にあるという。

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