藤澤雅義の賃貸管理 現場中継 (60) 管理物件の引渡しチェック 「確認シート」で漏れ防ぐ 〝仕事の入り口〟はしっかり
住宅新報 2014年9月16日 号 6面
連載: 藤澤雅義の賃貸管理 現場中継
※今回は、アートアベニュー統括部長の吉野大輔が担当します。
管理受託契約の締結後、管理会社はオーナーから建物の引渡しを受けます。管理会社の現場管理担当者(オンサイト・マネジメント)の仕事は、この引渡しより始まります。
「引渡し」は、管理運営の入り口です。私は、この入り口である引渡し時に、必要な情報を収集し正確に保持することが、管理・運営の効率化なると考え、時間をかけるべき業務として社内に周知しています。
当社では、引渡し確認シート(図表、以下帳票)を用い、(1)物件基本情報、(2)業者、(3)専有部、(4)共用部、(5)オーナー・その他と、大きく5分類し、情報収集と保持をしています。
この帳票を必ず用いることで、情報の抜け・漏れがなくなり、情報保持のレベルを平準化し、クレームや他者からの質疑応答、業者への指示などに活用しています。
今回は、5つの項目のうちの「(1)物件基本情報」について、述べたいと思います。
2つの重要なこと
(1)の基本情報は、物件名や住所、構造、総戸数など物件概要を確認する項目です。この中で、経験上、侮れない確認事項は2つあります。
1つは、役所への物件名と所在地の登録(肩書き登録とも呼ばれます)です。未登録の場合、郵便物が届かないことや役所で住民票の登録を受付けてもらえません。入居者が住民票を取得しようとした時、役所で右往左往してしまいます。これは引渡し時に、管理会社が登録確認をすれば、起こりえないクレームです。
2つ目は、清掃局へのゴミ回収登録の確認です。未登録であれば、当然ゴミは回収されません。結果、ゴミストッカーから臭気やゴミが溢れることになってしまいます。溢れ出たゴミの回収のため業者に依頼することになってしまいますが、そのための経費はオーナーには当然請求できず、弊社負担です。引渡し時に確認しておけば、この経費は不要となります。
◇ ◇
藤澤:管理業務の中で、繰り返し行われるものはいくつもある。その時に「テンプレート化」された帳票が用意されていれば、「抜け」や「ミス」はなくなるのだ。
いつも同じことをするのだから、そのために「アクション・チェックリスト」を用意しておけばよい。テンプレート化の種類には、(1)定型書式などの「フォーマット」、(2)チェックリストやデータベースなどの「リスト」、(3)業務フローを表した「マニュアル」がある。

























