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プレミアム会員限定藤澤雅義の賃貸管理 現場中継 (53) NOIで運用効率を知る オーナー提案への活用も 不動産投資の指針に

住宅新報 2014年7月22日 号 6面

連載: 藤澤雅義の賃貸管理 現場中継

管理(賃貸・分譲)
  • 先原秀和統括部長

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  • 藤澤雅義の賃貸管理 現場中継

    2 / 2藤澤雅義の賃貸管理 現場中継

 ※今回は、オーナーズエージェント統括部長の先原秀和が担当します。

 NOIとは、予想最大賃料収入(以下「GPI」=1年間満室で無滞納だった場合の賃料収入)から、空室や滞納損、修繕費・管理料・固都税などの運営経費すべてを引いたものを指す。そして、GPIに対するNOIの割合が「NOI率」となる。

 現在、IREM JAPANが中心になって、全国賃貸住宅物件のNOI率調査を行っており、当社も調査に参加している。NOI率は、空室や滞納、運営費の多寡に影響を受けるので、地域・築年数・設備・建物構造等の違いによって異なってくる。この調査は、こういったNOI率の傾向を、全国規模でデータ整備し、不動産投資の指針となることを目指している。

 不動産投資家が、収益物件を購入しようとするとき、「この地域、築年数、構造の物件なら、NOIを○%の期待利回りで割り戻した価格以下で購入したい」という視点で考える。つまり、物件の価格はGPIではなくNOIで決まってくる。

 しかし、肝心なNOIが分からない、またはあったとしても信用性が低いということも多い。空室損や運営経費のデータが揃っていないからだ。結果、投資に値する物件価格がつかめず、その物件購入を躊躇するといったことにもなる。NOI率データが整備されていれば、GPIからNOIを推測できる。つまり、投資家にとって「この物件をいくらで買うべきか」が見えることになる。

〝見える化〟で判断

 例えば、最近の類似物件取引事例が少ない、投資家に馴染みがない地域で情報が少ないといったケースでも、NOI率から買うべき価格を逆算できるので、投資対象としやすくなる。NOI率調査とは「不動産投資の見える化」であり、投資の機会や範囲を広げることのできる調査とも言える。

 一方で、管理会社にとって、管理物件のNOI率を知ることは別の意味も持つ。それは、物件運用の善し悪しを測れるということだ。類似物件と比較してNOI率が低い場合、空室や運営経費が多すぎる、つまり運用効率が悪いということになる。何かしらの改善やオーナー提案を検討するきっかけにもなるだろう。

 また、物件単位ではなく、管理会社全体の能力を測る物差しとしても使える。NOI率は、空室や運営費を抑えられれば上昇する。そのため、平均的なNOI率と自社管理物件全体のそれとを比較して後者が上回っていれば、自社管理物件を効率的に運用できている証拠とも言え、オーナーに会社を売り込むポイントにもなる。

 NOI率調査には結構な手間がかかる。しかしその手間が、会社にも大きな価値をもたらしてくれるので、読者の方も管理物件のNOI率調査に是非取り組んでみていただきたい。

   ◇   ◇

 藤澤:IREM JAPANのNOI率調査の取り組みは、年々その規模が大きくなってきている。とてもよいデータだと思うので、ぜひ参加されたい。業界では、「NOI利回り(実質利回り)」で表現せずに、「表面利回り」で表すことが多いが、極めて曖昧な指標である。それは物件やエリアによって、空室率も運営比率も違うからだ。各地にNOI率のベンチマークができると、不動産投資も活発になるのではないだろうか。

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